冬が美しい豊平館(中島公園)

札幌・すすきのの南端に位置する中島公園。都会のど真ん中に現れる広大な公園にも驚かされますが、その中に建つ立派で美しい洋館の姿にも目が惹かれます。開拓使が洋風ホテルとして明治13年に建築された「豊平館」(ほうへいかん)です。

冬の豊平館

冬の青空と雪の白さに溶け込むような美しい姿の豊平館。四季折々の中島公園の自然に包まれている豊平館ですが、厳しい寒さの中に太陽の温かさをもたらす青空の色がそのままその身に纏っているかのように思えます。

雪の豊平館

中島公園の深い雪の中に佇む豊平館。タイムスリップしたか、異国へ訪れたか。そんな気になるような美しく現実離れした風景。洋館が見える雪の中の世界は、不思議な場所へ迷い込んだかのような散策です。

豊平館

冬の青空をそのまま塗ったような美しいスカイブルーの塗装は「ウルトラマリンブルー」と呼ばれています。ただでさえ美しい歴史的な建造物ですが、空色に彩られてさらにその美しさを際立たせています。

豊平館

豊平館は開拓使が要人の宿泊のために建築したホテル。開拓使の建物であることを示す五稜星が屋根の上にあしらわれています。初めての宿泊客は明治天皇で、その後も歴代の天皇が宿泊しており、まさに北海道を代表する超高級ホテルでした。ホテルとしての役目を終えた後は公会堂として市民の集い場として愛され、中島公園に移築された後は、結婚式場や講演会会場として使われています。

豊平館

豊平館の横顔も、真正面のものと同じくとても美しい表情です。

豊平館

豊平館の後ろに隠れるように、ガラス張りの真新しい建物が隣接しています。ここがここが豊平館の入口になります。スロープも設置されており、バリアフリーの機能を上手く補っています。

豊平館

1階は広々としたホールを中心に部屋や階段が配置されています。中央の扉が正面玄関ですが、通常入館は受付がある新館を経由して、裏口から入ります。

豊平館

ホールから赤絨毯が敷き詰められた階段が2階に向かって延びています。柔らかな窓からの光に照らされたレトロな階段は、とても優雅で品の溢れる空間を感じさせてくれます。

豊平館

階段を登って2階に向かいます。窓から射し込む光が真っ白な壁に反射して、とても館内は明るく、上品で落ち着いた雰囲気です。

豊平館

階段を登った先も大きなホールになっており、そこから一直線に伸びる客室へ向かう廊下と大広間の入口があります。大広間は前室がある立派なつくりになっています。

豊平館

豊平館のメインルーム。高い天井と豊平館の左翼半分を占めるとにかく広い洋間で、その装飾もシンプルながらもとても品に満ち溢れています。かつてはここで舞踏会などが行われていたのでしょうね。

豊平館

メインルームにはタブレットが設置されており、ARアプリでタブレットに写った室内の情報が見れたり、かつての舞踏会の様子が再現されたりします。

豊平館ガス灯

広間の天井には特別レトロなシャンデリアがぶら下がっています。当初はガス式灯具として作られたもので、大正11年に電灯に切りかえられまたそうです。よく見ると、ガス量を調整するコックが付いています。

豊平館暖炉

寒い北海道の冬を快適にした暖炉が豊平館のあちらこちらに装備されています。レトロながらもとても機能的なスタイルにはついつい見とれてしまいます。

豊平館

豊平館正面玄関上部のテラス。中島公園を見渡せる気持ち良い場所ですが、フラットなスペースなので冬には雪がどっさり積もります。職員の方が一生懸命除雪してくれています。

豊平館廊下

建物内部を左右に貫く廊下。奥にある窓から溢れる光がとても幻想的に真っ白な壁と天井に包まれた細長い空間を照らし出します。

豊平館

当時の客室を再現した部屋に立ち入ることができます。居室は広々としていますが、テーブルセットとベンチが置かれただけのとてもシンプルなもの。とても品はありりますが、現代人からすると。ちょっと落ち着かないかもしれません。

豊平館

寝室は居室と別になっています。天蓋つきのベッドがあり、明治時代の高級ホテルという雰囲気が感じられます。水道がなかったので水は陶器に汲まれていたようです。

豊平館天皇御座所

「天皇御座所」は、天皇が滞在した居室を再現しています。中には入れませんが、その豪華絢爛な特別な部屋の様子を垣間見ることができます。

豊平館天皇御座所

天皇御座所の寝室は一般の客室と調度品はさほどかわりありませんが、窓がない部屋です。ゆっくりと安全に休めるような配慮なのでしょうか。

豊平館

「行幸・行啓関連資料」が展示された部屋。明治、大正、昭和の歴代天皇が使用した品々が展示されています。

豊平館

当時の結婚式場の様子を再現した部屋があります。簡素ながらも、豊平館の重厚な室内での挙式はとても気品のあふれたものに感じます。また、この部屋では豊平館の資料映像も見ることができます。

豊平館

豊平館の見学を終えれば2階からも渡り廊下で別館に戻れます。エレベーターやトイレといった施設を別館に設けることで、歴史的建造物にはほとんど手をつけず、バリアフリー機能や快適な空間を作り出しています。

豊平館

2階の廊下の壁は一面の窓ガラスになっており、豊平館の美しい姿を間近に見ることができます。
開拓当初より北海道の歴史を見守って来たであろう豊平館。外観も内部もとても美しい見ごたえのある洋館です。


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【豊平館】
住所: 北海道札幌市中央区中島公園1-20
電話: 011-211-1951
時間: 9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休み: 毎月第2火曜日
料金: 大人300円、中学生以下無料
交通: JR・地下鉄中島公園駅より徒歩5分
   市電「中島公園通」より徒歩5分
駐車場:なし

【投稿時最終訪問 2018年3月】

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