鳴門観光汽船・観潮船【鳴門の渦潮を間横に接近】

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淡路島と四国の間を隔てる「鳴門海峡」。巨大な橋の下に海が渦巻く「鳴門の渦潮」は有名だ。海が川のように流れ、大きな渦を巻いている様は、いろいろな所で写真で目にする。しかし渦潮が見られるのは干潮のピークのわずか1、2時間前後しか見ることができない。ピークは1日に満潮2回、干潮2回。6時間に1回しか、渦潮が訪れない。しかも、そのうち2回は夜中になるので、真っ暗で見ることはできない。すなわち、渦潮を見るチャンスは1日に2回しかないのだ。鳴門で渦潮を見るならホームページなどであらかじめその日の発生時間を確認し、それに時間をあわせて訪問したい。

巨大な渦潮に挑む頑丈な観潮船わんだーなると

乗船する鳴門観光汽船の観潮船「わんだーなると」。観潮船は徳島県側の鳴門と淡路島の福良から出航しており、今回は鳴門からの乗船だ。到着してすぐ出航だったが、よりピークの時間に近い便である1本後の便まで待ってみる。
乗り場には広い駐車場があり、立派なフェリーターミナルのようなおみやげ屋完備の建物もある。きれいな建物で、待ち時間はさほど苦にはならなかった。

いよいよ出航。観潮船の1階は客室があり、窓越しにも外の景色が楽しめるようになっている。2階は、一等船室になっており、1階席よりも2階席の方が、料金が1000円近く高くなるので、今回は1階席で。より高い位置の方が渦潮の形が見やすくなっており、展望デッキから直接渦潮を見下ろすこともできる。
寒風を避け、多くの乗客は暖かい客室の中で、鳴門大橋到着までの船旅を楽しんでいる。が、やはりデッキから直接海を眺めるに越したことは無い。寒風が厳しいが、デッキから気持ちよく後方に流れていく海を眺める。
険しい山肌を何本もの橋で縫い渡す鳴門スカイラインが繋ぐ陸地がどんどんと離れていく。幾艘もの船と行き違い、追い抜かしていくと、やがて陸地と島の間から、鳴門大橋が姿を現す。

巨大な大鳴門橋と激しい海の流れが織り成す鳴門海峡の絶景

ゆっくりと船は陸地を回り込み、鳴門海峡の下へと進んでいく。ちょうど、橋が太陽を背負った。それはこの渦潮の流れの中、びくともせずに車を渡す、大鳴門橋の勇姿。そして、この壮大な橋を作った、多くの人の誇りにも思えた。

大鳴門橋の下は、海が川のように流れる。その流れに船は身を任せ、ゆっくりと進む。激しい潮の流れの中を進めるように設計されたという船。激しい流れに巻き込まれても、抜群の安定感だ。そして、目の前の潮の流れが、急に変化した。渦潮だ。渦潮は大きなものになると直径20メートルにも達する。渦が巻いている時間は、数秒から十数秒。渦が出来ては消え、消えてはまた新たな渦が発生する。

鳴門大橋の下で、勢いよく渦潮が渦を巻く。海水を飲み込み、深い海のそこへと沈めていく・・・
もし、ここに巻き込まれたらどうなるのか。考えただけでもちょっとぞっとする。

この日は『小潮』。観潮の差が少なく、渦潮の規模は最も小さいとされるレベル。それても、こんなに海が渦巻く。地球の力を感じさせられる。
渦の向こうに浮かぶ帆船は淡路島側の福良から出航した観潮船「咸臨丸」だ。咸臨丸からも、海が渦巻くたび、人々の歓声があがっていた。

鳴門の観光・宿泊情報

徳島県の鳴門には観潮船の他、「渦の道」や「千畳敷展望台」、「大鳴門架橋記念館エディ」など、うずしおや鳴門海峡を望む観光施設が目白押し。また、精密に陶板に転写した 世界的名画がずらりと揃う「大塚国際美術館」などの見どころも。ゆっくりと観光できる鳴門にはリゾートホテルもずらりと立ち並びます。どのホテル・旅館も海沿いに建ち、温泉と海の幸を楽しめます。鳴門に宿泊してゆっくりとした滞在を楽しみましょう。

うずしお観潮船

場所: 徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字大毛264-1
電話: 088-687-0101
営業時間: 8:30~17:00
休業日:なし
出航本数:1時間3~4便
料金:「わんだーなると」大人1800円・子供900円
    (1等船室は大人1000円、子供500円アップ)
   「アクアエディ」大人2400円、子供1200円
    (水中展望ができる小型船)
交通:神戸淡路鳴門自動車道 鳴門インターから約5分

【投稿時最終訪問 2006年12月】

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