五色塚古墳【明石海峡の絶好の展望台】

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神戸といえば、西洋文化や港町を思い浮かべる方が多いと思います。そんな神戸市内に古墳があるのはご存知でしょうか?古墳といえば奈良県や大阪府南部にある天皇陵が有名ですが、地方豪族が造ったものが大半を占めます。実は兵庫県が日本一の所在件数を誇っており、神戸市内にも10を超える古墳が残っています。その中でも最もメジャーな姿「前方後円墳」であり、神戸の古墳の代表格が、垂水区にある「五色塚古墳」です。

神戸市内の巨大な古墳

五色塚古墳

神戸市の西端、淡路島を望む明石海峡のすぐ前に五色塚古墳はあります。千壺古墳とも呼ばれ、4世紀後半に築かれた兵庫県最大の前方後円墳です。全長194m、高さ13mの巨大な古墳の周りには周濠がめぐらされています。現在の姿は近年の復元工事によるものですが、それでも間近に増築当時に復元された巨大な古墳が市街地の中で見られるのは貴重です。ちなみに、五色塚古墳は日本で最初に整備・復元された古墳だそうです。

五色塚古墳

住宅街地の中に突然現れる巨大な古墳の姿はまさにミステリー。古墳の周濠沿いに道が続いており、ちょっとした緑の散歩道になっています。

五色塚古墳

駐車場から「後円」沿いに道を進むと、「前方」が見えてきます。見る角度によって、様々な表情を見せてくれるのも前方後円墳の面白い所です。

五色塚古墳

古墳の見学は無料ですが、定休日や時間外はゲートが閉まって入れなくなります。ゲート付近にはトイレ、東屋と管理事務所があります。

五色塚古墳

管理事務所の中には、五色塚古墳より出土した埴輪が展示されています。五色塚古墳は2200体の円筒埴輪があったと推測されており、そのうち600体が出土しています。千壺古墳の別称の由来は、ずらりと並べられた円筒埴輪だともいわれています。

五色塚古墳

復元された円筒埴輪が守る古墳。小高い丘の上にぎっしりと詰まれた石はまるで城壁のようにも見えます。

五色塚古墳の上からは明石海峡の絶景を一望

五色塚古墳

五色塚古墳の上部へは階段が整備されており、小さな子供でも安全に登れます。こうやって古墳の中に入れる機会も少なく、公園のように整備されていますので子供を連れていくにはもってこいの場所です。

五色塚古墳

ずらりと葺石で組み固められた後円部。階段は後円と前方がつながっているくびれの部分へと登っていきます。上部の葺石は淡路島から運ばれた石が使われたそうです。4~5世紀にこんな巨大な建造物を海を越えた島から運んだ石で作っていったなんて考えると、なんとなく歴史ロマンを感じます。

五色塚古墳

階段を上ると迫りくる、ずらりと円筒埴輪が並ぶ姿に圧倒されます。建造当時もこのような立派な姿をしていたのでしょうか。すぐ近くに明石海峡の姿も見えてきました。

五色塚古墳

前方部の上部に到着すると、住宅地の中から頭を出し、明石海峡大橋と淡路島も一望できます。海の間近からこれだけの眺望が得られる場所はなかなかありません。実は、五色塚古墳は隠れた明石海峡の展望スポットでもあるのです。

五色塚古墳

古墳のすぐそばまでマンションが迫り、真下をJRと山陽電鉄が走り抜けていきます。海沿いには人気の「三井アウトレットパークマリンピア神戸」があります。

五色塚古墳

前方部の頂上にはずらりと複製された埴輪が並べられた広い空間。さらにそこから後円部がせりあがっています。町の中に突然現れた巨大で広大な空間が、とても気持ちよくも感じます。

五色塚古墳

明石海峡とそこを行きかう船を見下ろすような場所にあり、さらには海との間にJR、山陽電鉄、国道2号線を挟み込んだ五色塚古墳の立地。被葬者は不明ですが、海上交通と陸上交通の要衝を占めており、当時の相当な有力者の墓と考えられています。

五色塚古墳

淡路島と明石海峡大橋を一望できる広い空間。古墳見学のほかにも、美しい海の風景の展望というプラスアルファの楽しみがあります。

五色塚古墳

後円部頂上もまるでグラウンドのような広々とした空間。丘の上に広がる神戸垂水の街並みを一望できます。また、六甲山系が海に沈む、須磨鉢伏山の美しい姿も望めます。

五色塚古墳

五色塚古墳の一番上から眺める明石海峡の風景。ここからの風景は、五色塚古墳そのものがまるで海の上に浮かぶ船のようにも見えます。

五色塚古墳

五色塚古墳のすぐ横には、「小壺古墳」という円墳があります。五色塚古墳と違い葺石はなく、緑の丘。それでも美しい形をした巨大な姿は、古墳としての威厳があります。

五色塚古墳駐車場

五色塚古墳の北側に駐車場があります。古墳入口まで歩いて約2分、駐車台数は30台。舞子公園、マリンピア神戸などのレジャーついでに気軽に見学できる、おすすめの観光&展望スポットです。

五色塚古墳の観光と宿泊情報

神戸での宿泊は、ハーバーエリアの夜景が楽しめるホテルや上質な有馬温泉が人気。淡路島を対岸に眺める須磨・垂水は、その風光明媚な風景を愛した外国人が多く住んだ場所で、海沿いや小高い丘の上にはリゾートホテルがいくつもあります。美しい風景を上質な空間で楽しめる神戸のマリンリゾートを楽しむなら、須磨・舞子のホテルがお勧めです。

【じゃらん】須磨・舞子のホテル

五色塚古墳

場所: 兵庫県神戸市垂水区五色山4-1
電話: 078-707-3131
営業時間: 9:00~17:00
休業日: 12月~3月:月曜日(祝日の場合は翌日)
    4月~11月:無休
    年末年始は休園
交通: JR・山陽電鉄垂水駅より徒歩10分
   山陽電鉄霞ヶ丘駅より徒歩5分
料金: 無料
駐車場: 30台 (無料)

【投稿時最終訪問 2015年4月】

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