三熊山・洲本城【日本最古の模擬天守閣と大阪湾の絶景】

大阪湾に浮かぶ巨大な島、淡路島。現在は橋で神戸と徳島に地続きになっているが、かつては船で渡るしかなかった島にも城があった。それが「洲本城」だ。三熊山にある城跡で、洲本市や洲本温泉に訪れるとその頭上に天守閣がそびえているのが見える。

スカイライン途中にある展望抜群の城跡

淡路島の中心、洲本市にある洲本温泉より山をかけ上る三熊山スカイライン。その途中より分岐した道を登ると駐車場がある。さらにその駐車場を越えて少し車で登ると、10台ほど停められる駐車スペースがある。そこに車を停めると、すぐ横には展望所がある。
ちょっとした広場になっていてベンチなどが備え付けられている。天気がいい日はここでのんびりするのも気持ちがよさそうだ。

展望所より望む風景。海と淡路島の山々、洲本温泉とそこに隣接するヨットハーバーを一望することができる。とても展望がよく、気持ちがいい。

洲本城の立派な石垣は見応えあり

風景を楽しんだら、今度は洲本城へと登っていく。石垣が続く森の中はとても静かで、緑の薫りも気持ちが良い。小鳥のさえずりの中、登る足もまだ軽やかでいれる。

途中、石垣に生える巨木がある。木の生命力をまじまじと感じられる。そして、この石垣ができてからの時間の経過をも物語っている風景だ。この巨木よりも石垣の方が、生まれは早い。洲本城の歴史がこの場所に凝縮しているようにも感じた。

道を進むと最後は階段。空に向かって進む階段が最後の難所。この日は2歳の娘を連れていたが、娘も一生懸命階段を登り、何とか頂上に到着した。

洲本城は日本最古の模擬天守閣

頂上には洲本城の天守閣が待っていた。正確には洲本城「跡」頂上にそびえる天守閣も模擬天守であり鉄筋コンクリート製。天守閣に入る階段や手すりなどもあり、明らかに天守閣に似せた展望台である事は一目瞭然。
しかし、この模擬天守、なんと昭和2年に作られた、日本最古の模擬天守である。高度成長期につくられたよくある代物だと思いきや、戦前に作られたものだ。築80年の模擬天守は、これはある意味貴重な遺産に近い。訪問した時は、天守の補強工事前で立ち入りができなかったのが残念だ。
洲本城は1526年の築城で約500年の歴史がある。江戸時代中に廃城となっているが、現在も石垣などの遺構は数多く見る事ができる。

洲本城跡からは洲本市街と大阪湾を一望

城跡から望む洲本市街。美しい砂浜に青い海が広がり、その背後には緑の山が連なる。海を渡る風が見えるかのような、素晴らしい風景を楽しめる。
天守閣の下にも広場があり、売店や小さな祠もある。頂上まで登ってきた休憩をするのにも良い場所だ。
ちょっとした寄り道のつもりで立ち寄ったのだが、良い天気も手伝って気持ちの良いハイキングと展望を楽しむことができた。

洲本城の観光・宿泊情報

洲本城付近の宿といえばやはり、三熊山山麓にある「洲本温泉」がお勧め。淡路島はもちろん、関西でも指折りの温泉地で、海を望みながら浸かる極上の温泉が人気。もちろん淡路島の海の幸はもちろん、山の幸や淡路牛などを使った料理も楽しめます。夏は海水浴の基地としても多くの人が訪れます。

【ネット予約可能な洲本温泉の宿一覧】

三熊山洲本城

住所: 兵庫県洲本市小路谷
電話: 0799-22-3321
休み: なし
営業時間: 入園自由
交通: 洲本ICより車で約20分
駐車場: 無料(90台)

【投稿時最終訪問 2011年9月】

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