奇跡の星の植物館のクリスマス【お正月すぎもオススメ】
安藤忠雄氏が設計したことでも有名な淡路島の「奇跡の星の植物館」。年に数回、季節ごとにテーマにあわせた展示内容に変わるため、何度訪れても飽きない美しい植物館です。特に、クリスマスの時期には巨大なクリスマスツリーが飾られ、美しくライトアップされます。様々なクリスマスイベントも行われることもあり、クリスマス前後にはとても賑わいます。しかし例年、クリスマス展示は年が変わった1月の中頃まで行われており、お正月が終わった時期は訪れる人はまばら。クリスマスの雰囲気を楽しむのではなく、美しい植物世界を楽しみたいなら、成人の日の三連休に訪れるのがオススメです。
見下ろす美しい巨大なクリスマスツリー
メイン展示室のフラワーショースペース。奇跡の星の植物館のシンボルとも言える場所で、ここに見事なクリスマスツリーが飾られます。クリスマス時期、この空間には多くの客で賑わいますが、正月を過ぎると人はとても少なくなります。ゆっくり観賞したり、写真を楽しみたいなら、クリスマスシーズンを外すのも大いにありです。
巨大なもクリスマスツリーの付近は美しい緑や花、木々で囲まれた美しい空間になっています。ツリーの前にベンチが二つあるので、ゆっくりこの美しすぎる空間に身を置いて雰囲気を楽しめます。クリスマスシーズンが終われば、ベンチの競争率もぐっと少なくなります。
植物館で唯一、和のテイストで統一された「花と緑のある暮らし」展示室。ここだけはクリスマスではなく、お正月ムード満点。ここも人が少なくて、ゆっくりと少し遅めのお正月気分を満喫できます。
植物館の中の美しすぎるクリスマスの世界
「癒しの庭」もリースやポインセチアでクリスマスらしく飾り付けられています。しかしよく見ると、花やリース以外の展示も。
クリスマス時期には、いつも「癒しの庭」の一角にクリスマスムード満点の作品が展示がされています。この年は「クリスマスガーデン」という作品。クリスマスイメージのガーデニングは英国風で、異国に来たかのような感じにさせてくれます。
クリスマスに賑わう町を表現した作品「ミラクルタウンのクリスマス」。サンタが訪れた聖夜の街。そこにふらりと紛れ込んだように思わせてくれます。ミニチュアの木々はもちろん本物の植物。実はこの作品、11月に開かれた一般公募のイベントに親子が参加して作り上げられたもの。人形一体一体が手作りで、ガーデンの配置なども参加者で作り上げたそうです。
トロピカルガーデンはまさに南国のクリスマス
植物館の中央部にある「トロピカルガーデン」はその名の通り、南国のバリ島などを思わせる庭園。小さな池を取り囲むようにベンチが配されていて、ここでゆっくりとくつろぐ事ができます。
ベンチに座ると、まるで遠い異国の地に来たかのような気分に。池の水面には美しい植物とライトアップされた空間が鏡像となってゆらめく。真冬のコートを来た格好なのに、温かく雨の香りがする温室は南国の空気。ついつい気持ちよくなって、うとうとしてしまう場所です。
空間に響き渡る水音がゆっくりと眠りから覚ましてくれます。短いうたたねから現実、いや非現実に戻ってくると、すっかりと外は暗くなり、ライトアップが一段と美しくなっていました。
池にはいつの間にかライトの光を煌かせた噴水。空間に揺らめく音と光がクリスマスイベントで一番美しい時間になったことを教えてくれています。
美しく幻想的なクリスマスの世界
先程は通路から見下ろしたフラワーショースペース。美しいガーデンと安藤忠雄氏デザインのスタイリッシュな建築美が織り成す空間は別世界。いっぱいの光が降り注ぐ日中から、幻想的なライトアップの空間へと夕刻は刻々とその表情を変えていきます。このフラワーショースペースは植物館のメイン空間でありながら、貸し切って結婚式やイベントも可能です。ここで挙式を上げた夫婦は家族と一緒にいつでもこの場所に帰ってこれるのはとっても幸せなことです。
クリスマスツリーの前にはベンチが2箇所配されています。ベストシーズンにはこの特等席を巡るカップルたちの争奪戦となりますが、シーズンが終わると空いている時間も比較的多くなります。ゆっくりとくつろぎながら、ライトアップされたガーデンから美しいツリーを見上げる時間はとても素敵です。ツリー正面からは座っている人の姿が植物に隠れる絶妙なベンチの配置。ここに座ったら写真を撮る人の邪魔にならないよう、うろうろせずベンチに同化してしまいましょう。
夜の帳が降りると、ガーデンとツリーが美しく輝き始めます。植物館の周りはほとんど明かりがなく、柔らかな光を降らせていたガラス窓は冬の暗闇に漆黒に染まり、美しい光のガーデンをさらに演出区てくれます。メインのクリスマスツリーは毎年意匠が違っており、この年は宇宙がイメージ。真っ白な星が夜空に輝くように、はたまた真っ白な雪が夜空から降り注いでいるかのような美しい白が感動的。ツリー以外にも多くの木々がライトアップされ、美しいオブジェが飾り付けられています。ガーデンの周囲は美しい緑の散歩道が囲まれています。特にツリー右側の通路には窓ガラスの代わりにミラーがはめ込まれており、窓の向こうに幻想的なガーデンがもうひとつ覗けるようになっており、不思議で美しい場所に迷い込んだかのように思えます。
シーズン中は行列ができる毎年恒例のハートのベンチも、この時期なら空いています。順番を気にすることなく、写真を撮れるのも、シーズン終了間際ならではの特権です。
本物の巨大なモミの木のクリスマスツリー。真っ白に雪化粧され、青白いイルミネーションを施され、周囲からライトアップされて幻想的に輝いています。
クリスマスツリーの付近にはツリーを彩ったオブジェが、クリスマスの夜を盛り上げてくれます。緑とオブジェと光が織りなす美しい世界はとても幻想的な雰囲気です。
ツリーの周囲は幻想的な英国風庭園
「フラワーショースペース」は外周を緑に囲まれた通路で1週できるようになっています。それは美しい夜の庭園を散策するかのような、素敵なプロムナード。
フラワーショースペースの外周は、ヨーロッパの歴史ある邸宅を意識させるような意匠に美しい緑がライトアップされて立ち並んでいます。遠い異国に足を踏み入れたかのような錯覚すら覚える幻想的で美しい場所です。
鏡の向こうに映る温室。窓ガラスはピカピカの鏡で、現実の世界を別の世界のように美しく窓枠の向こうに映し出します。ここで自分撮りや家族写真を写すと、自分たちが異世界の住人になったような不思議な写真になります。
温室の外には「ウェスティンホテル淡路」が見えます。クリスマス期間には、外壁のライトをクリスマスカラーに変更し、温室の外からもこの空間に彩りを添えてくれます。
夜の淡路島夢舞台で楽しむクリスマスイルミネーション
植物館の営業時間が終わっても、イルミネーションは続きます。奇跡の星の植物館がある「淡路夢舞台」では、夜のライトアップが素敵。夢舞台すべてが安藤建築であり、流れる水と美しいライトアップがとても美しく、隠れたデートスポットでもあります。とくにクリスマス時期は特別なオブジェイルミネーションが設置されており、特に美しい夜景を楽しめます。コンクリート打ちっぱなしの迷路のような園内は人もまばらでとても静か。昼間とは違う幻想的な風景の中を迷い込むような散策は、日常世界では決して味わえない感動的な探検です。
奇跡の星の植物館を後にして、少しだけ夜の淡路夢舞台を散策します。コンクリートの迷路のような建築群の中、いくつもの水路や噴水がある夢舞台の夜は、通常期でもライトアップされています。冷たいコンクリートの壁に揺らめく光がとても美しい場所で、夜の散策の穴場です。そんな夢舞台、クリスマス時期にはさらにライトアップがされます。木々はLEDの光をまとい、コンクリートの壁やオブジェは様々な色で照らされます。先述したウェスティンホテル淡路も、クリスマスツリーを模した色で、客室の壁を彩っており、クリスマスムードが溢れ出しています。
夢舞台の中にある「楕円形フォーラム」にはアーティストの作品が飾られています。普段の夜は楕円形の池の配された噴水が美しくライトアップされている場所。このアートが飾られている期間は、アート自体が光を放ち、クリスマスの夢舞台を美しく輝かせています。
クリスマス直前の奇跡の星の植物館
クリスマス直前に行くと、やはり人が多く混雑していますが、クリスマスの雰囲気をさらに満喫できます。
真っ白に雪化粧された巨大な本物のモミの木を中心に、美しい花や装飾が広大な空間を演出しているフラワーショースペースでは、様々なクリスマスイベントが行われます。
美しい空間に響き渡る力強い歌声。訪れた際、イベントでオペラが開催されていました。空中通路はまるでオペラハウスのボックス席。美しい歌声を花にあふれる空間を見下ろしながらの鑑賞は至極の贅沢です。
フラワーショースペースで歌うソプラノとテノール歌手。美しい花々と季節の装飾に彩られたガーデンから放たれる力強く美しく澄みとおった美声。心酔わせる甘美な時間がピアノの伴奏に乗って流れる、クリスマスムードに溢れた空間でした。
年数回、季節に合わせたテーマを元にがらりと飾られている植物やディスプレイの内容が変わります。何度訪れても飽きさせない工夫で、特にクリスマス時期の装飾は人気。
通常は18時に閉館になりますが、クリスマス前と、クリスマスまでの土日祝は21時まで開館時間は延長され、夜の幻想的なライトアップを満喫できます。
淡路島北部の観光と宿泊情報
淡路島北部の観光は「兵庫県立淡路島公園」や「あわじ花さじき」、「淡路夢舞台」といった花と緑の公園が人気。特に淡路夢舞台は、著名な建築家である安藤忠雄氏が設計した建物と緑が調和する美しい空間として人気を博しています。そんな淡路夢舞台でリゾート気分を満喫して宿泊できるのが、同じく同氏が設計した「ウエスティンホテル淡路」で、海と緑を見ながら美しい空間でのんびりとした滞在が楽しめます。
兵庫県立淡路夢舞台温室 奇跡の星の植物館
住所: 兵庫県淡路市夢舞台4
電話: 0799-74-1200
休み: 7、11月の第2木曜(特別展前後には臨時休業あり)
営業時間: 10:00~17:30(クリスマス前の休日は21時まで延長)
期間: クリスマス展示・例年11月末~翌年1月中旬
料金: 大人700円・高校生以下無料
交通: 神戸淡路鳴門自動車道・淡路ICより車で約5分
駐車場: 600台(1日600円・7:00~23:00・夢舞台ショップ利用で駐車料金サービス)
【投稿時最終訪問 2019年1月】