明智塚【坂本城跡にある明智光秀供養塚】
本能寺で織田信長を討った明智光秀。三日天下や裏切りなどマイナスのイメージが多い人物でしたが、2020年の大河ドラマ「麒麟が来る」で一気にイメージが向上し、その足跡をめぐる歴史ファンが多くなりました。明智光秀の最後の居城だったのが琵琶湖のほとりにある坂本城。そのすぐそばに供養塚と伝わる「明智塚」があります。
古くから伝わる明智光秀の供養塚
明智塚は観光施設ではなく、民家の一角にひっそりとあります。坂本城跡公園から北に200mほど県道558号線を進んだところ、左側にauのショップがあり、その北隣の工場と民家の間に挟まれるようにして明智塚はあります。間口も狭く、目立つ看板もないので、知らなければ地元のお社かと思って通りすぎる、いや、気づくことすらできないぐらい、ひっそりと明智塚は佇んでいるのです。
坂本城跡公園から離れていますが、明智塚があるのはかつての坂本城内に位置しています。
明智塚は明智一族の墓であったり、明智家の宝物が埋められているなどの言い伝えがあり、塚を暴いたりすると祟られると言われています。そのため、今も大切に地元の方に守られており、坂本城が落城した日とされる6月15日には、毎年法要が行われています。
狭い敷地ながらも、とても美しく手入れされている明智塚。ちょっと怖い言い伝えや私有地のような雰囲気のため、中に入るのは二の足を踏んでしまいますが、立て看板にここが明智塚であるとしっかり書かれています。
美しく手入れされた和風の庭のような先に、小さく盛り上がった塚があります。塚にはお墓のように花台が置かれているだけですが、とても地元の方に大切にされており、美しい場所だと感じます。
塚の後ろには、明智光秀が織田信長の命で攻めた比叡山が鎮座しています。戦国時代を生きた明智光秀に思いを馳せて参拝できる、明智一族最後の地に残る小さな供養塚でした。
明智塚
場所: 滋賀県大津市下阪本3-5
電話: 077-578-6565 (坂本観光案内所)
営業時間: 24時間
休業日: 無休
料金: 無料
交通: 湖西道路・下坂本ICより約5分
駐車場:なし(200m離れた坂本城跡公園・15台)
【投稿時最終訪問 2021年8月】