須藤公園【文京区・千駄木の紅葉スポット】
文京区の千駄木は、根津・谷中などとあわせて歴史や文化、落ち着いた坂道など散策をするのにとても心地よいエリア。そんな千駄木の駅すぐそばにある「須藤公園」は日本庭園を思わせる美しい自然が残る公園です。かつての大名屋敷跡で、明治時代に屋敷を買い取った須藤氏が昭和8年に公園用地として東京都に寄付したそうです。秋には東京の住宅街のど真ん中で、美しい紅葉の森の散策を楽しめるスポットです。
日本庭園のような池が美しい公園
東京メトロ千代田線・千駄木駅すぐ近く、閑静な住宅街の中に須藤公園があります。たくさんの木々に覆われた公園は遊び場というよりは静かな散策スポットです。
公園に入ると目につくのが広い池。須藤公園のかなりの部分を占める池で周囲は散策できるように遊歩道が整備されています。池の中には小さな島があり、色鮮やかな橋で渡った先には同じく色鮮やかな朱に彩られた祠があります。
池の中島に鎮座する色鮮やかな祠は弁財天堂。取り囲む池や木々に囲まれて、まるで日本庭園のように美しく見えます。特に紅葉の時期は、色づく木々と真っ赤な祠が印象的な秋の彩りを演出します。
秋は美しい紅葉が楽しめるスポット
池の周辺はまるで神社や日本庭園を思わせる美しさ。長い藤棚があり、春には美しい藤の花のトンネルを楽しむことができます。
公園の北西部分は高低差があり、坂道や階段を登る散策道になっています。森の中にはブランコや滑り台などの遊具もあります。本当に地元の公園にあるようなものですが豊かな木々の中で遊ぶ時間は大都会の中のオアシスと言えそうです。
秋は紅葉がとても美しい須藤公園。高台になっている園内から池を見下ろすと、紅葉の合間から覗く水面に青空が映り、見事な色彩が入り混じる秋の景色を堪能することが出来ます。池を見下ろすようにして見ると、紅葉の合間から覗く水面に青空が映り、見事な色彩が入り交じります。
流れ落ちる須藤の滝は大都会の中のオアシス
公園の北西部が一番高くなっており、まるで山を登るかのような階段がつけられています。そしてその急な斜面を流れ落ちるかのように水の流れがあります。住宅街の中とは思えない深い自然には驚きです。
美しい紅葉の森の中から心地よい滝の音が聞こえてきます。公園の北西の端、一番高くなった場所には「須藤の滝」があります。滝から水が流れ落ち、公園内の池に注がれています。滝の音と爽やかな流れが付近の紅葉の美しさを一段と引き立てています。
須藤の滝は高さ約10メートルの滝です。突然住宅地の端から湧き出して流れ落ちる姿はとても不思議です。実は人工の滝で、午前10時から午後4時まで流れています。落ち口はすぐに人工物とわかりますが、園内から眺めると立派な滝です。日本庭園のような落ち着いた佇まいを演出してくれます。
公園の南側に隣接する坂道は「アトリエ坂」と呼ばれています。長さ90m、高低差11mの坂で、以前坂の途中にアトリエ千駄木があったのが名前の由来だそうです。
須藤公園のすぐ近くには講談社発祥の地、少し離れた場所には森鴎外や夏目漱石も居宅を構えていたエリアです。文学や芸術を育んだ趣ある坂道や細道の多い付近の散策も一緒に楽しみたいですね。
須藤公園
場所:文京区千駄木3-4
電話:03-5803-1252(文京区みどり公園課)
営業時間:24時間
休業日:なし
入園料:無料
交通:東京メトロ千代田線「千駄木」駅徒歩2分
駐車場:なし
【投稿時最終訪問2020年12月】