足摺海洋館SATOUMI【海と自然のアドベンチャーミュージアム】

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黒潮がはじめて本土にぶつかる高知県・足摺岬。黒潮の海に突き出した足摺岬付近には豊かな自然が残っており、特に海の綺麗さは同じ四国の中でも群を抜いており、サンゴや熱帯魚が多く生息する海は日本初の海中公園地区に指定されたほど。そんな足摺の海にある足摺海洋館が「足摺海洋館SATOUMI」として2020年7月18日に完全リニューアルオープンしました。
足摺の美しい海ををそのまま陸地にもってきたかのような水族館で、足摺の生態系をリアルに再現した展示と、目の前に広がる竜串湾の自然やマリンアクティビティを連動して楽しめる、1日中遊べるスポットの中核施設、海と自然のミュージアムとして生まれ変わりました。

青い足摺の海が後ろに広がる大自然の中の水族館

x 南国の青空に白亜の壁がよく似合う新・足摺海洋館。全く新しい建物が既存の建物の隣に建築されています。今回はオープンして10日後の訪問です。パンフレットやホームページを見ると、正直すぐに見終わってしまうくらいの規模です。しかし神秘的な水槽や、目の前に広がる本物の海と連動した展示方法が癒しを感じられ、思った以上に長居してしまう水族館です。

足摺海洋館の前にはウミウシのポストがあります。カラフルでかわいらしいウミウシのマスコットに真っ白な郵便ポストが目を引きます。

足摺海洋館の後ろには青い海が広がります。黒潮が直接入り込む青く透明なこの海には珊瑚が生育し、色鮮やかな熱帯魚がたくさん泳いでいます。今から見る水族館の中そのものが、すぐ真後ろの海に広がっているのです。そしてこのビーチは「桜浜」という美しい砂浜で、古典である土佐日記にも出てくる名勝。市内の人気海水浴場であり、ウミガメも産卵にやってくる美しい砂浜です。
本物の海を気軽に見るなら、写真で海に突き刺さるように建っている「足摺海底館」がオススメ。足摺海洋館と違い、足摺海底館は半世紀近く前の年期のある施設ですが、水族館で見た魚が本物の海で泳ぐ姿を見られるのは感動。この海沿いに遊歩道があり、歩いて行くこともできます。お得なセット券も販売されているので、時間があり天気が良ければ是非海底館も訪れたいです。

足摺海底館

「足摺海底館」は、目の前を黒潮が流れる海の中を見られる海中展望塔で、サンゴが広がる南国の海に泳ぐ熱帯魚を気軽に楽しむことができます。

ウッディな建物は一足早くオープンした、足摺宇和海国立公園竜串ビジターセンター「うみのわ」です。竜串・足摺の海だけでなく広く愛媛県南部の自然まで紹介する広域的なビジターセンター。タッチパネルやプロジェクションマッピングを使った展示が多くある無料の施設なので、是非一緒に立ち寄りましょう。
その横には旧足摺海洋館の建物があります。新足摺海洋館はかつての駐車場に新築されており、オープン直後は少し離れた足摺海底館とグラスボートの駐車場を使用しています。いずれは旧館も取り壊されて、新しい駐車場になる予定です。長い間、お疲れ様でした。

水の流れに沿って足摺の原生林から海を目指す旅

足摺海洋館にエントランスから入館すると、水族館なのに森の中に出ます。森の中には滝と滝壺となる水槽があり、その付近を木々を模した展示があります。
足摺半島には常緑広葉樹を中心とした巨木が鎮座する森が広がっています。豊かな森はさまざまな生き物たちを育み、雨水を貯え、川を作って海へとつながっています。豊かな足摺の海は、足摺の山に広がる原生林にも大きな恵みを受けている、つながっていることを感じられる展示です。

「源流の森」には時間や天気があり、昼、夜や夕焼け、そして雨が訪れます。特に雨が降ると、プロジェクションマッピングで壁や床に水が表現され、とても美しいのです。幻想的な森の中、お目当ての魚を見に行く前に少しゆっくりしてみましょう。

源流の森の中にあるエスカレーターで2階に向かいます。2階からも森が見下ろせるようになっています。上から見下ろせば、木漏れ日や水の流れが地面に投影された美しい森の姿が豊かな森の姿が楽しめます。

足摺の自然や人の暮らしを流れる川の生き魚たち

2階に登るとは壁をぐるりと取り囲むように3つの水槽が配されており、渓流(上流)、里山(中流)、河口(下流)の魚がそれぞれに泳いでいます。どの水槽にも、ヤマメなどその流域にすむ魚がたくさん飼育されていて、楽しく見ることができます。各水槽にはその流域の自然環境が再現されていて、川の営みも知ることができます。

川の展示の横には、足摺海洋館で飼育されている唯一の哺乳類である「ユーラシアカワウソ」がいます。かつてニホンカワウソは日本中に広く生息していましたが、1979年に高知県須崎市で確認され以来、その姿は見られなくなりました。現在はニホンカワウソは絶滅したとされており、近縁種であるユーラシアカワウソが飼育されています。かつての足摺の川にもカワウソたちが普通に暮らしていたのでしょう。のんびりと陸地でくつろいでいたと思えば、機嫌よく水の中を泳ぐ姿を見せてくれます。

竜串の青い海と空に泳ぐウミガメの姿が美しい

川の生き物の次はウミガメ。壁4面すべて透明の水槽が、壁一面の窓の前に設置されています。さらにはその窓の向こうには美しい足摺の青い海。そのロケーションはビックリするくらいに素敵です。この水槽の向こうに広がる青い海から、目の前の桜浜や付近の海岸には、アカウミガメが毎年産卵にやってきます。ウミガメとそのウミガメが泳いでいる海が一緒に見られる水族館もなかなかありません。

水槽ではアカウミガメとアオウミガメがいます。青い足摺の海の上を飛ぶようにゆっくりと泳ぐその姿は感動的です。ウミガメは好奇心旺盛のようで、人間が水槽に近づくと近寄ってきてくれます。

ウミガメの次には足摺・竜串の海に暮らすサンゴの展示です。珊瑚は植物ではなく動物。その生態をよく観察できるように、大きな水槽の中には珊瑚がぎっしりですが、泳ぐ熱帯魚は1~2匹のみ。見た目は面白味がなく、ここは素通りされてしまいます。残念ながら、ちょっとシュールな展示になっていました。

目の前の海をそのまま再現した「竜串湾大水槽」

サンゴの部屋を抜けると、潮の香りとザザァという波の音が聞こえます。ここが足摺海洋館のメイン水槽である「竜串湾大水槽」です。目の前の竜串湾の海を再現した水槽。まずは竜串海岸の波打ち際を再現した磯に出てきます。定期的に水槽に波が立ち、本当の波打ち際のようになっています。
岩が不思議な形をしていますが、竜串海岸の岩も実際にこのような姿をしています。竜串の海岸の岩は砂岩と泥岩でできており、穴が方々に空くように浸食された岩が一面を覆っています。沖に突き出した半島は弘法大師が見ることができなかった「見残し海岸」といわれ、まるで物語に登場する敵の根城のような不思議な場所になっています。時間があればグラスボートに乗ると見残しに上陸できるので、この後に行ってみるのも良いかもしれません。

青い海を眺めながら一服したいロケーション抜群のカフェ

水族館の展示室を出ると、海を壁一面の窓から眺められる開放的なカフェとショップがあります。ショップにはウミウシをはじめとする熱帯魚たちのヌイグルミやティッシュケースなどの様々なグッズや足摺・土佐清水のお土産が販売されています。またカフェでは軽食やドリンクを海の風景を眺めながら頂けます。

カフェには海を眺められるテラス席があります。全ての席にはパラソルが設置されていて、潮風と潮騒を感じながら、青い海を眺めることができます。目の前は海水浴も楽しめる美しい桜浜。この海の生態系を紹介した水族館を鑑賞したあとは、今見た生き物たちがいっぱい住む海を眺めながらゆっくりとお茶をするのもいいですね。
そして水族館を楽しんだ後は、実際に展示されていた自然をそのままその場で体験できるというのも足摺海洋館のコンセプト。
さらなる情報を求めるなら隣接するビジターセンター「うみのわ」
リアルにこの海の中を見てみたいなら、歩いて20分ほどの「足摺海底館」
キャンプをしたいなら、すぐ西側にある「スノーピーク土佐清水キャンプフィールド」
海の中と竜串の奇岩を満喫したいなら歩いて5分ほどの場所から出る「グラスボート」
もう海に入りたくてガマンできんっ、なら目の前の桜浜海水浴場で海に飛び込みましょう。

土佐清水・足摺岬の宿泊情報

土佐清水市は東京から行くのに最も時間がかかる場所とされています。県庁所在地の高知市からも約3時間かかる場所。それだけ多くの自然や美しい海を楽しめる場所です。せっかくこんな美しい海に訪れたのならば、この付近で宿泊してゆっくりと足摺の海を楽しみたいですね。オススメは足摺岬付近にある「あしずり温泉郷」です。温泉はもちろん黒潮が直接流れる青い海を見下ろし、美味しい海鮮が食べられると人気のホテルがいっぱい。足摺岬自体も観光名所として見どころがいっぱいあります。また、シュノーケリングをこの海で楽しむなら、船が空を飛ぶような美しい海で人気の「柏島」まで足を伸ばすのも良いかもしれません。その際は平日ならとってもリーズナブルに泊まれ、全室オーシャンビューでウッドデッキが完備された「ベルリーフ大月」がおすすめです。

■柏島・宿毛・土佐清水のホテル・宿一覧

足摺海洋館SATOUMI

住所: 高知県土佐清水市三崎字今芝4032
電話: 0880-85-0635
営業時間: 9:00~17:00
休業日: なし
交通: 土佐くろしお鉄道中村・宿毛駅から約45分
料金: 大人1200円、高校生以下600円、未就学児無料
駐車場: 150台(無料)

【投稿時最終訪問 2020年7月】

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