根香寺(ねごろじ) 【四国霊場第82番】

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高松市の北西に位置する五色台。ここを走り抜ける五色台スカイラインは瀬戸内海を眺めながらのドライブが楽しめる。
海からスカイラインへ登る為、県総合運動公園前からつづら折りの県道180号線を車を走らせる。所々1.5車線と道幅は狭まるが、離合には特に困らない道だ。走っている最中、その道の所々に、ここが遍路道であることを示す道標を見つける。この山の上に四国霊場第82番の「根香寺」があるのだ。
すっかり街並みが足もとに広がる高さまで車を登らせたが、まだ寺にはたどり着かない。驚いた。こんな山の上に寺があるのか。もちろん、標高の高い山中にもいくつも他の寺はある。しかし、平地の多い香川県の中でこれだけ山を登らされるのには、歩き遍路にとっては難所だろう。
その道中には何箇所か「へんろ宿」(主に歩き遍路を迎える安い宿)があった。つらい山登りの途中、俗世から離れて宿をとるのは、人力による遍路をしている方にはありがたいだろう。

深い森の中の厳かな根香寺参道

やっと根香寺に到着。駐車場で車から降りると、深い自然の香りが漂ってくる。
おおきな草鞋が吊下げられた立派な山門の向こうには、深い森が広がっている。訪れたのは9月だが、まだツクツクボウシがこの森の中で大合唱していた。まさに山寺。この寺には「牛鬼」という妖怪の伝説も残っていて、自然への畏怖も感じられる。
なお、11月はこの深い森は見事な紅葉に包まれる。しかし数台しか停められない駐車場が3ヶ所ほどしかなく、週末の訪問は大渋滞になるそうだ。

参道を参るお遍路さん。この方たちはバスでのお遍路だったが、自転車で旅しているお遍路さんも参っていた。
長い石段が続くが、緑や花に包まれた参道を歩くのはとても気持ちが良い。大師堂などを通り抜けていくと、やがて本堂にたどりつく。

蝋燭と灯篭が灯る回廊は神秘的な雰囲気

本堂に参ろうと思ったが、直接御本尊の前に行けないよう柵が設置されていた。御本尊に参るには、回廊を通るようになっているのだが、その回廊に驚いた。
真っ暗な回廊には灯篭と蝋燭が灯され、数多くの万体観音像が奉安されている。この観音像は一般の方が願いを込めて奉納したもの。数多の人々の願いに満ちた回廊をくぐり、御本尊の手千眼観世音菩薩にお参りする。とても厳かな雰囲気に、身も清められた感じがした。

瀬戸内海を見下ろせる根香寺近くの絶景旅館

根香寺

住所:香川県高松市中山町1506
電話:087-881-3329
参拝料:無料
休み:無休
駐車場:30台(無料)
交通:高松自動車道高松西ICから県道176号・177号などを中山方面へ車で15km
   JR高松駅よりコトデンバス「下笠居線弓弦羽」行で約30分 根香口バス停下車

投稿時最終訪問:2007年9月

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