観音水 【洞窟から川が湧き出す名水百選】

日本には多くの湧水ぎある。長く地下を流れた水はとてもきれいでそして冷たい。湧き出したばかりの地下水は美味しく、夏にはその付近はとても涼しくなる。そんな美しい湧水が洞窟から川のように流れ出している美しい場所が、愛媛県西予市の「観音水」だ。

湧水がそのまま川となって流れる観音水

駐車場からは沢を流れる清流を遡っていく。山あいに気持ち良い水の音と薫りを放ちながら流れる清流はとても冷たく、深い緑の森の中にその流れの冷気を漂わせている。この流れ全てが名水百選である観音水だ。夏にはこの観音水を使い、途中にある売店で名物の流しそうめんが行われており、休日には涼を求める人で賑わう。川はやがて流れをせき止めて作られた泉となり、その先上流には川の流れはなく途切れている。

洞窟から流れ出す神秘の湧水

なんと観音水は泉の岩肌にぽっかりとあいた洞窟から流れ出ている。日量8000トンの大量の水が、洞窟の奥から尽きることなく押し出されている。
観音水が流れ出す洞窟のすぐそばまでは近寄ることができるが、中には入ることができない。洞窟の奥がどうなっているかとても気になる。しかし冷たい水に体を濡らさないと中に入れそうにないし、洞窟内部もすぐに狭まっており、人は進めそうなところは見当たらない。いったいどこからこの水は流れて来るのか、深い地下水脈にロマンを感じていろいろと思いを巡らせてしまう。

鍾乳洞から流れ出た流れは、小さな池に注がれる。透き通った冷たく青い水で満たされた池は、とても清々しい。伝説では、観音水はの戦国時代に付近を治めいていた兵頭藤右衛門が京都の清水寺に参詣し、観音像を安置して祈願して湧き出したとされている。かつては洞窟近くに観音堂が建立されていたが明治末期に焼失してしまったそうだ。

透明で冷たくてミネラルたっぷりの名水百選

観音水の池の中。とても透き通っているが、青みがかかっている。水質は石灰岩が溶出しておりミネラルが含まれた弱アルカリ性(pH8.0)で、湧出量は日量8,000t、水温は年間を通じて14℃。水中に手を浸すと、痛いくらいに手が冷たく感じられる。ここには多くの人が水を飲料水としてわざわざ汲みに来ている。とにかく冷たく、小さな洞窟からとても大量の水が小さな押し出されているので、飲用の安全性は高いと思えた。
鍾乳洞の入口から流れ出す水を汲み、乾いた喉に押し込む。キーンと冷たい。硬水独特の仄かな苦味を感じるが、ほぼ無味無臭。雑味を感じない美味しい水だ。

深い洞窟の中を、脈々と流れてきた水。洞窟から湧き出し、泉から流れ出して清流となる。暗い地下を旅した水を、持って帰ることにする。ペットボトルの中に入った冷たい水は、市販の水に劣らないおいしさだ。しかし、こうやって置いてみるとなんだか、清涼飲料水のCMみたいだ。それだけこの観音水のロケーションがいいのだろう。

観音水

場所:愛媛県西予市
交通:松山自動車道 西予宇和ICから県道29号線を野村町方面へ15分
   案内看板を目印に右折し、橋を渡り、上り坂の道を登る
料金:無料
駐車場:約20台
付帯施設:トイレ、ながしそうめん(夏季限定)

鍾乳洞までは、駐車場から徒歩10分弱

【投稿時最終訪問 2006年7月】

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