八ヶ岳・雨池【人気のスノーシューコース】

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雪原の上を気軽に歩けることで近年人気のアウトドアスポーツ「スノーシュー」。何度かスノーシューを楽しむと、本格的なフィールドに出かけたくなります。そんな時、初心者でも比較的気軽に楽しめるスノーシューにもってこいのコースが北八ヶ岳の「雨池」です。「北八ヶ岳ロープウェイ」を使えば一瞬で標高2237mまでアクセスでき、高低差も少なく、冬場もスノーハイクで訪れる人も多い人気のコースを紹介します。

ロープウェイで標高2337mの世界へ一直線!

北八ヶ岳ロープウェイは100人乗りの大型のロープウェイ。約7分で雲上の雪の世界に運んでくれます。ロープウェイには多くの人が乗れますが、スキー場であるピラタススノーリゾートのロングコースのリフトとしても運用されています。登りはスキーヤーでかなり混みあいます。長い列に並んだり次の便になったりする事もあるので、時間には余裕をもってアクセスしましょう。ロープウェイの頂上駅はもう雪の世界。足元には霧氷におおわれた八ヶ岳の裾野が美しく広がります。

ロープウェイ山頂駅を出ると標高2337m、開けた溶岩台地である「坪庭」が広がっています。一面の開けた銀世界を取り囲むように北八ヶ岳の山々がそびえ、とても神々しい風景です。起伏がほとんどなく開けてた場所なので、ここでスノーシューをしっかりと足に慣らしておきましょう。

山頂駅にはトイレはもちろん売店や喫茶コーナーがあります。この先トイレの無い寒い雪の世界なので、しっかりと準備をしてから出発しましょう。「山のカフェ2237」は山小屋のようなウッディなカフェで、周辺に自生するコケモモを使ったメニューが人気。スノーシューを終えた後に休憩するのにももってこいです。

坪庭からのスノーシューは雪を楽しみながら進もう!

今回のルートはは雨池峠と大石川林道を経由して雨池を往復します。片道5km、全行程約3.5時間、標高差は約200mの穏やかなルートです。雨池峠に向けて出発すると、北横岳(2480m)をはじめ、雨池山(2325m)、三ッ岳(2360m)といった山々がぐるりと頭上を取り囲まれた深い森を行きます。その美しい風景には何度も見とれて歩を止めてしまいます。

まずは坪庭から、雨池峠を目指して進みます。雨池峠までは高低差はほとんどありませんので歩き出しには最適のコース。登山道は谷になった場所に雪を踏んだ跡が続いているので迷うことはまずありません。スノーシューを履いていれば雪に足をとられることなくスイスイと歩いていくことができます。

登山道の脇にはふわふわの雪の斜面が続きます。実はこの斜面はこのコースの中でも絶好の雪遊びの場所。斜面に登ってスノーシューで駆け下りたり、シリセードしてみたり。スノーフィールドの楽しみをしっかりと満喫できる場所なので、少し寄り道して遊んでいきましょう。また雪の斜面の上からは周囲の真っ白な山々の展望を望むこともできます。

 

縞枯山荘付近に広がる真っ白な雪原が美しい

ロープウェイ山頂駅から15分ほど歩くと、登山道を挟んでいた谷間が開け、小さな草原にでます。先ほどの坪庭ほどの広さはありませんが、霧氷の森におおわれた山が近くまで迫り、神秘的な美しさです。

真っ白な雪原の歩行はとても気持ちよく、冬山の風景を堪能できます。本格的な冬山装備がなくとも、スキーウェアなどに身を包んでいれば、この草原までは散策することが可能です。

草原の入口には「縞枯山荘」があります。山荘は冬季でも営業しており、小屋の煙突からは薪ストーブの煙が暖かそうに上がっています。冬期は素泊まりだけになりますが、万が一の時にはロープウェイと合わせて頼りになる施設です。なお山荘のトイレは有料なので、ロープウェイの駅を利用するようにしましょう。

雨池までは雪の森をスノーシューでダウンヒル!

縞枯山荘を過ぎると、5分ほどで雨池峠道(標高2241m)に到着します。目指す雨池の標高は2066mですので、約180mほどの下りになります。

ここからは雪に覆われたは急な下り坂ですが、スノーシューの真価を発揮する場所です。ガチガチに踏み固められた場所でなく、比較的ふかふかな雪の残る斜面を行けば、雪にしっかりめり込んで雪の坂道でも止まってくれます。土の地面とは全然感覚が違いますので、怖がらずにどんどん下りましょう。慣れれば小走りで木々の間をすり抜けて斜面を下り降りるのも楽しいです。ただし、帰りはロープウェイまでこの坂を登り返すことになるので体力は残しておくことをお忘れなく。

雪の森の中を下りながら行くと、時々木々の間から眼下に広がる風景が望めます。雲上になだらかに広がる北八ヶ岳の深い森はとても美しく、標高2000mを越える冬の高山の醍醐味をいっぱいに感じることができます。

雪の登山道を下りきると大石川林道に出ます。平らな道ですが、積雪はたっぷりあり、ここでもスノーシューが活躍します。道幅も広いので、自分の好きな場所を歩きながら先に進みます。わざと踏み跡の無いふかふかの雪の上を歩くのも楽しいですよ。

凍結して雪が積もった雨池は幻想的な美しさ!

林道の途中、再び雪の森の中を下ります。すると、突如として目の前が開けます。ついに雨池に到着です。 雨池の水深はとても浅く、雨が降らないと大半が干上がることもあります。そのため無雪期はあまり人気のある場所ではありませんが、雪に覆われるとその美しさは一変。神秘的な真っ白な雪原と化し、全面凍結したうえに雪が降り積もった神秘的な冬の湖になるのです。

水深がとても浅いこともあり、気温が氷点下ならまず氷を踏み抜いて水の中に足を落とすことはありません。一面に広がる真っ白な雪の上をぜひ歩いてみましょう。広い雪の池の真ん中に立つと、360度何もない真っ白な空間に包まれて心が洗われるようです。雨池が今回のコースの折り返し地点。帰路は同じ道を戻ります。当然戻りは登りになります。湖畔は休憩をしたり、この風景を楽しみながらランチするのにもってこいの場所です。ゆっくりとして、体力も気力もしっかりと取り戻しておきたいですね。下りのロープウェイはスキーヤーがいないので混雑はしませんが、時間には余裕をもって雨池から引き返すようにしましょう。

雨池スノーシューの装備など

北八ヶ岳・雨池は初心者にオススメのスノーシューコースですが、標高2000mを越える高山です。同行者に経験者がいない場合はモンベルやその他にも現地スノーシューツアーが多くありますので、そちらに参加しましょう。また天気が崩れ視界が悪くなるとルートがわからなくなりますので、悪天候になれば無理をせず引き上げてください。
気温は氷点下を軽く下回るので充分な装備が必要です。スノーフラップなどがついたアウトドア用のアウター上下とスノーブーツは揃えたいところ。最低でもゴアテックのアウター上下と登山用ゲイター、ゴアテックの登山靴かスノーブーツは必須。耳が隠れる帽子やスキー用のグローブ、サングラスなども忘れずに。

北八ヶ岳の宿泊情報

北八ヶ岳ロープウェイの近くにはホテルやペンションが多くスノーシューの前泊や後泊にはもってこいのエリア。特に蓼科温泉には極上の温泉を楽しませてくれる宿がたくさんあります。その中でも特におすすめのお宿を2つ紹介します。

■ 蓼科エリアの宿・ホテル一覧

北八ヶ岳ロープウェイ


場所: 長野県茅野市北山4035-2541
電話: 0266-67-2009
運賃: 片道/大人1000円、子供500円
    往復/大人1900円、子供950円
営業時間: 9:00~16:00(無雪期および夏期は時間延長あり)
運航間隔: 20分ごと(混雑時は10分ごと)
営業期間: 通年、年中無休(4月初旬と11月末に点検運休期間あり)
駐車場: 600台(無料)
交通: 中央自動車道・諏訪ICより車で約50分
    
【投稿時最終訪問 2019年2月】

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