千光寺【尾道の風景を一望する古刹】

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広島県尾道市。多くの文人が住み、多くの映画やドラマなどの舞台になった風光明媚な街。向かいに島が迫り、陸地と挟まれた海はまるで川のよう。そして、陸地から一気に山が立ち上がる標高136.9mの千光寺山。この山の山頂から中腹にかけて千光寺公園が広がっている。
海沿いからロープウェイで登ることができるが、車でもアプローチできる。今回は車で千光寺公園まで登った。
公園までは急な坂を登る。道幅も1.5車線ほどで民家も多い。運転には十分注意したい。
車を降りると、市立美術館や千光寺公園グリーンランド(遊園地)などもあり、お参り以外でも楽しめる。また、山頂の展望台からは尾道の美しい町並みを一望でき、「文学のこみち」には尾道に関わる文人の記念碑が立ち並ぶ。
千光寺の開基は806年。真言宗の寺である。真言宗はお向かいの四国で一大勢力を持っている。「お遍路さん」は真言宗の開祖、空海(弘法大師)の足跡をたどる旅なのだ。
お寺までは遊歩道が続く。周辺は桜の名所。桜の季節は、尾道の町の景色と桜がとても美しいだろう。また、道中には『鼓岩』とよばれる、ぽんぽんと音が出る巨石がある。確かにその岩の上で小さな岩を落とすと、岩の中が空洞のように音が響く。周囲には他にも巨石群があり、目を楽しませてくれる。

厳かな雰囲気の歴史ある千光寺

本堂の横にある『百八煩悩滅除大念数』
108の数珠玉をゆっくり引っ張り、一回りすることで煩悩を取り除けるそうだ。

千光寺本堂。朱塗りの本堂は赤堂と呼ばれている。厳かな雰囲気が煙と共に漂う。

千光寺から見下ろす風光明媚な尾道の景色

千光寺から眺める尾道の風景。尾道の観光案内写真には、ここから眺めがよく使われる。
前に流れるのは川でなくて海。対岸は瀬戸内海に浮かぶ『向島』だ。奥にかかる橋は尾道大橋。本州と四国を結ぶ『しまなみ海道』はここから始まる。

除夜の鐘で有名な驚音楼。この驚音楼の鐘の音は、平成8年に「残したい『日本の音風景100選』」に選定されている。
鐘の向こうに広がる尾道の町。ここから響く鐘の音は、尾道のどこに居ても聞こえそうだ。

尾道の観光と宿泊情報

風光明媚な港町の風景で多くの人が訪れる尾道。いくつもの島に架けられた橋で海の上を自動車はもちろん、原付や自転車でも走れるしまなみ海道の本州側の起点ともあり、多くのサイクリストも訪れる町です。ホテルの多くはシティホテルですが、家族連れやサイクリストにが泊まりやすいホテルも多くあり、尾道やしまなみ海道の観光の拠点にもってこいです。また千光寺周辺の山の斜面にも趣あるホテルがあり、尾道の風景と雰囲気を楽しみながらの宿泊ができます。

尾道・千光寺

場所:広島県尾道市
交通:【JR】山陽本線尾道駅からバス5分
   長江口下車・千光寺山ロープウェイ3分
   【自動車】千光寺公園ドライブウェイ経由で千光寺公園駐車場へ
料金:無料
   (ロープウェイ往復480円、駐車場料金1回500円)
近隣観光施設:おのみち歴史博物館
       おのみち映画資料館
       おのみち文学の館

【投稿時最終訪問 2007年1月】

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