倉敷美観地区【昔の町並とアートとショッピング】

岡山の人気観光地のひとつ「倉敷美観地区」は、江戸時代末期から明治時代にかけての町並みがそのまま残る美しい場所。時代劇にそのまま使われる町並みの美しさを楽しむ散策はもちろん、お土産や美術館など様々な見所がいっぱい。また、倉敷駅からも近く徒歩でもアクセス可能。さらには倉敷駅前に「三井アウトレットパーク倉敷」があるので、買い物と合わせて1日中楽しめる大観光エリアだ。

夕方の美観地区は静かでレトロな雰囲気がたっぷり

美観地区を訪れたのは夕刻。夕日の中、重厚な倉造りの建物と洋館が軒を連ねる風景は見事。セピアでレトロな風景は、別の次代に迷い込んだかのように思える。

まずは本町の街並みを散策。美観地区メインの倉敷川沿いから一本隔てた通り。昔ながらの商店や、和の装いのショップ、老舗旅館が並ぶ落ち着いた佇まい。明治時代の建物から、造り酒屋の蔵まで。これだけ貴重な建物が町並みごと残っているのはやはり見事。ここも多くの観光客が歩いている。車で入ると離合困難な場所もあるので、やはり車では美観地区の中に入るのは控えたい。

和の佇まいの老舗旅館。女将が玄関前に水を撒いている。それだけでもとても絵になる風景。こういう所に宿をとれれば、上質で落ち着いた滞在が楽しめそうだ。

夕時の美観地区。セピアに染まる白壁の蔵と高見櫓の街並みがノスタルジックに思える。

風が静かな日は倉敷川に映る町並みが美しい

美観地区のメインストリート、倉敷川のほとりにやってきた。水路の両端に蔵屋敷や洋館などの歴史的な建物がずらりと立ち並ぶ。写真の洋館は「倉敷館」。大正6年に倉敷町役場として建てられた洋館で、現在は観光案内所になっている。

1642年、江戸幕府の直轄地である天領となり、この水路などを通じて産物が集まる商業地帯として栄えた。昭和40年代から街並みの保存が本格的に始まり、今に至っている。

まるで水鏡のような静かな倉敷川の水面。水鏡の向こうには在りし日の江戸時代が映っている。水面ばかり見ていると、そうも思えるような、不思議な光景に見えた。

美観地区の南側から美観地区を振り返る。まるで映画のセットのような、とても美しい風景。この風景の中で、令和の今も商いがあり、人々の暮らしもある。

倉敷川沿いには土産店も軒を連ねる。茶房などもあり、ゆっくりとした時間を過ごすこともできる。「桃太郎博物館」や「倉敷デニムストリート」などの岡山名物ともいえる施設やお店も目白押しで、見所がいっぱいだ。

映画やロケに何度も登場する美観地区一の風景

美観地区の中心にあり倉敷川を渡る中橋。ここで倉敷川は流れの向きをを東から南へ変える。まるで大正や明治時代に来てしまったかのような風景。実際にこの風景が明治時代を舞台にした映画で使われたが、全く違和感がなかった。

中橋付近の風景。いくつもの重厚な蔵屋敷が幾重にも軒を連ねている。和装でもして歩きたくなるくらい、美しい日本の風景。こんな風景が今も普通に残っているのは、奇跡ともいえる。
そのためこの風景で映画の撮影やロケが多く行われている。最も有名なのが映画が「るろうに剣心」だろう。剣心役の佐藤健と相良佐之助役の青木崇高が「あかべこ」の前で繰り広げた激しいアクションシーンはこの橋で撮影された。

中橋から倉敷川を西へとさかのぼっていく。付近にも立派な蔵屋敷が軒を連ねている。

歴史ある美術館や建物も見応えたっぷり

倉敷美観地区の西の端、今橋から振り返る。今橋の付近には大原美術館と、大原邸がある。大原邸の脇で、倉敷川は行き止っている。この倉敷川は源流をもたず、雨などで付近から流れ出した水を集めてゆっくりと海に流れていく。言うなれば海につながった細長い池のようなものだ。

倉敷美観地区の北端にある「大原美術館」。大原美術館は日本初の近代美術館。エル・グレコの「受胎告知」やモネの「睡蓮」などの名画がここにある。教科書に出てくるような名画が、こんな地方都市の美術館で見れるのは驚き。この日は休館日だったが、機会があれば名画を鑑賞しにまた訪れてみたい。

大原美術館の隣にあるカフェ「エルグレコ」は、これもまた、とても雰囲気がある建物だ。壁が一面ツタの緑で覆れており、5月にはツツジも咲いてとても美しくなる。店内もとてもレトロモダンな雰囲気で、チーズケーキやカステラなどが人気のカフェだ。

歴史ある美しい街並みはもちろん、美術館や様々なアートを感じさせる品々を扱うショップ。そして美味しいものに子供たちにもの人気のスポット。 ちょっと立ち寄りするだけではもったいない、1日中ガッツリと大正・明治浪漫に浸りたい素敵な観光スポットです。できれば美観地区に宿泊して、タイムスリップしたかのような夜の町並の散策も楽しみたいですね。

倉敷美観地区にある旅館・ホテル

倉敷・鷲羽山の宿泊情報

倉敷美観地区

場所: 岡山県倉敷市中央
電話: 086-426-3411(倉敷市観光課)
交通: JR倉敷駅より徒歩10分
    山陽自動車道・倉敷ICより車で約15分
    瀬戸中央道・早島ICより車で約10分
駐車場: 付近の有料駐車場を利用

【投稿時最終訪問 2017年5月】

シェアする