旭山動物園【北海道人気子連れ観光スポット】

最終更新日

Comments: 0

日本でも有数の人気を誇る、日本一北にある動物園「旭山動物園」。柵の中にいる動物を見るのではなく、動物が生き生きとしている様を間近で見れる「行動展示」で一躍有名になった動物園だ。今では多くの動物園で行動展示が取り入れられているが、その先駆けで、お手本となっているのが旭山動物園だ。
いつかは行ってみたい。そう思っていたのだが、ついに今回その機会がやってきた。2歳の娘をつれて、家族で旭山動物園に訪れた。

北海道の子連れ人気観光スポット旭山動物園

9月の平日だというのに、正門の無料駐車場は満車。噂以上のすごい人気だ。仕方がなく、西門の前にある民間の有料駐車場に車を停める。西門はとても小さな裏口のような門だが、実は人気のあざらし館やほっきょぐま館に一番近い。休日などは人が多すぎて水槽には近づけないので、ここから開園と同時にダッシュするのも手だろう。

旭山動物園一番の人気!あざらし館で癒される

旭山動物園の中でも1,2を争う人気なのが「あざらし館」。僕たち夫婦も大のあざらし好きのため、旭山動物園を訪れたらまずこのあざらし館を目指した。
園内をすべて回りきれなかったのに、このあざらし館は2回も入館。あざらしの魅力に今回は迫ります。ちなみに我が家ではあざらしの事は「あざらしさん」とさん敬称を付けます。
入館してすぐに待っているのは、目玉と言えるマリンウェイ(円柱水槽)
しかし、さすがに人気の施設で、平日といえども人だかり。仕方なく、まだ人が少ない大水槽の方に行くと・・・

「いらっしゃ~い!!」
なんと、あざらしさんが向こうから近づいてきてくれた。そして、水槽のガラスに鼻を擦り付けながら、新たな訪問者である僕たちを観察している。
・・・かわいい♪
このあざらしさんは「ゴマフアザラシ」

アザラシは好奇心旺盛。おそらくガラス越しにこちらの姿も見えているのだろう。じっくりとこちらの様子をあざらしに観察されている。顔を近づけて、見つめあう。
・・・かわいすぎる♪

「パンフレット、どうぞ~」
そう言っているかどうかは定かではないが、まるで営業をしているようなあざらしさん。そんなかわいい営業されたら、もちろんパンフレットは頂く以外にない。
あざらし好きな僕なので、多くの水族館や動物園であざらしを見てきたが、ここまで人になじんでいるあざらしさんは初めてだ。水槽の向こうでは好きなように泳ぎ、人間のことは知らずにくつろいでいるのがおおよそ。これだけアザラシから人に近づいてくる施設は、同じ北海道の利尻島の「仙法志御崎公園」くらいしか知らない。ちなみに仙法志御崎公園では、アザラシに気軽にエサをあげる事ができるという、あざらし好きにはたまらないスポットだ。

「お、お客さん、やめて・・・」
そう言っているかどうかは定かではないが、娘はあざらしさんの勧めるパンフレットはとらず、あざらしさんをつつき始める。ガラスの向こうにいる見慣れない生き物に、2歳の娘は興味津々。

ついにはパンフレットの箱を勝手に端に押しやり、あざらしさんを独り占めする娘。娘のツンツンする指にあざらしさんも反応してくれている。大好きな娘と大好きなあざらしさんの交流に、パパは勝手に癒される。

つぶらなお目目にずんぐりの体。ゆるきゃらに必要な要素をアザラシはすべてそろえている。それだけに多くの人を癒してくれるのだろう。
やがてアザラシはガラスを離れ、悠々と水の中を泳ぎだした。光が降り注ぐ水中を優雅に泳ぐあざらしさんの姿は、愛らしさの中に優雅さも感じさせてくれる。

さて、やっとマリンウェイに張り付くことができた。マリンウェイの上部と下部はガラス張りになっている。円柱水槽の中を通ろうとあざらしさんが近づいてくると、その接近をいち早くわかるようになっている。ガラス部分にアザラシの姿が見えると、観客はいっせいに「来るぞ、来るぞ~」とカメラを構える。

す~っとあざらしさんは、多くの人の輪の中心を泳いでいく。その途端、周囲から大きな歓声が上がる。
あざらし館の中でのフラッシュ撮影は厳しく禁止されている。確かに、あざらしさんは人を興味深く見ているので、そんな時にフラッシュをたかれたら眩しくて仕方がない。間違ってフラッシュをたいてしまうと、容赦なく係員から注意される。あざらしさんが人間を恐れるようになっても申し訳ないので、入館前にフラッシュモードをオートから発光禁止に変えておきたい。
時々、マリンウェイの足元で寝てしまうあざらしさんもいる。早く泳いでという周囲の声もなんのその、そのまま海中でのんびりとくつろいでいる。しかし、あざらしさんは哺乳類。少し時間が立つと、忘れた頃にす~っと音もなく光に向かって上昇していく。

水槽の中を上下に泳いでいくあざらしさんには娘も夢中。あざらしさんが泳いでいくたびに、大歓声を上げて大喜び。大好きな娘と大好きなあざらしさんのコラボ写真。僕のお気に入りの一枚。

子供も大人も、この円柱の中を行くあざらしさんの姿に感動を覚える。驚き、感激。歓声と拍手がそのたびに館内に響き渡る。
あざらしさんたちもここを通るのは大好きなようで、何度も、何匹もここを通って人間を喜ばせてくれる。

さて、あざらし館の中を楽しんだら、階段をあがり、外に出る。あざらし館から外に出ると、そこにはプールがあり、あざらしさんを陸上から観察できる。
ぷかぷかと浮きながら惰眠をむさぼるあざらしさんを発見。まるでいびきが聞こえてきそうなくらい、気持ちよく寝ている。そして、時々お腹をかくような仕草。
・・・萌え♪

プールは広く、岩場や陸地、港といった、野生のアザラシが生息する環境を再現されている。プールですいすいと泳ぎ、陸地で休憩し、そして深くなったところに潜って遊ぶ。深くなった場所にあざらし館内部の大水槽やマリンウェイがある。

陸地にあざらしさんが上がってきた。よちよちと歩く姿は愛らしい以外何物でもない。こうやってアザラシのいろんな姿を観察できるのは、とても面白い。
また、「もぐもぐタイム」という飼育員がアザラシにエサをあげる場面を観察できる時間が日に何回かある。その時は、この陸上に上がってきたあざらしさんたちが、美味しそうにエサをもらっている姿を観察することができる。
特にアザラシ好きでなくても、その愛らしい姿で十分に癒される場所。この旭山動物園を人気にしたのそ実力は、ここを訪れる人の笑顔が証明している。ここはやはり、旭山動物園に来たのならば、必ず寄りたい施設だ。
ちなみに、このあざらし館にはあざらしグッズを取り扱うショップもある。これもあざらし好きにはたまらないだろう。

ホッキョクグマに大接近!迫力のほっきょくぐま館

旭山動物園の中でも指折りの人気を誇る施設のひとつが「ほっきょくぐま館」。同じく人気の「あざらし館」に隣接しているので、人気施設のハシゴができる。

ほっきょくぐま館に入ると、壁一面の窓ガラス。窓ガラスの半分まで水で満たされていて、陸上でくつろぐシロクマ、泳ぐシロクマの姿をどちらも楽しめる。運が良ければ、アザラシと勘違いした人間の姿をめがけてシロクマがダイブしてくる事も。そんな瞬間を見ようとこの窓ガラスの前には黒山の人だかりで、まったく動かない。そして、シロクマも人が多すぎるのか、まったく動かない。

窓ガラスの間近に寄りたいが、人が多すぎて叶わない。仕方なく、先に進み、1段高くなった見学スペースからシロクマを眺める。ここなら人の頭の上でゆっくりとくつろぐシロクマの姿を楽しめる。しかし、いろいろな表情をシロクマはしてくれるが、お目当てのダイブはやはりしてくれない。残念ながら、先に進む。
先に進むとすごい行列がある。お目当てはホッキョクグマを間近から見れる「シールズアイ」だ。平日なのに1時間半待ち。さすがにこれは残念だがパス。

2階から外に出ると、先ほどと違うホッキョクグマが歩いている所を見れる。ここは窓ガラスではなく、間近にクマの姿を眺められる。歩くのっしのっしという音や荒々しい鼻息まで聞こえてくる迫力。

この場所にあるカプセルから代わる代わる人間が顔を出す。この日はちょうどクマがこのカプセルの付近をウロウロしていたので、ほぼ全ての人が超至近距離でホッキョクグマとの遭遇を楽しめていた。
中には顔を出した瞬間、そこにクマがグワ~っとやってきてすごく驚く人も。クマが近づくと大はしゃぎしたり、カメラを構えたり、ぼ~と眺めていたり・・・柵外からホッキョクグマを見ているのも楽しいが、ここはこのカプセルの中に出てきた人間の反応を見ているのが一番面白い。
今回はこのシールズアイは楽しめなかったが、夕方が近づくとツアーの観光客が減るので待ち時間も減るはず。また次回、北海道に来れた時は、時間に余裕をもって、シールズアイに挑んでみたい。

動物が真上を歩く!驚きの仕組み満点の行動展示

園内を歩いていると、通路の上に渡された吊り橋が。ここにレッサーパンダが気持ちよく寝ていた。檻の中に居ない動物が間近で見れるのはとても新鮮な体験だ。よく見ると、もう1匹、吊り橋の付け根の箱の中収まって気持ちよく昼寝中。

「エゾジカの森」はいかにも北海道らしい施設だ。エゾジカは北海道を車で旅をしていたら、かなりの確率で遭遇する野生動物。それに僕の実家は奈良市なので、正直シカは珍しくもなんともない。それだけにここは素通りかと思ったのだが、そうはさせないのがこの旭山動物園の魅力。通路の上を自由にシカが行き来できるようになっていて、真下からシカの姿を見る事ができる。これはなかなかない風景。
また、エゾジカと人間が共存する北海道での出来事を楽しくパネルで紹介。エゾジカのツノを使ったバイクのヘルメットをかぶっての記念写真など、旅人の興味を取り込む工夫も満載だった。

「オオカミの森」。オオカミは日本では絶滅した生き物だが、以前は北海道にも多く生息していた。アイヌとオオカミの関わりは深く、パネルを使って興味深い紹介がある。ここでも行動展示があり、背をかがめながら階段を登ると、オオカミが駆け巡る丘の上の「ヘアーズアイ」というカプセルに頭を出すことができる。その他、間近で観察できる場所や、柵越しにならずにオオカミを見れるスポットなど、いろいろな角度からオオカミの動きを楽しむことができる。

「くもざる・かぴばら館」では尾を上手に使うクモザルと世界最大のネズミであるカピバラが同居している。違う動物が同じスペースに同居しているのは珍しい。主にクモザルは組み上げられた施設の上部でくつろいでいる。

下には池と陸地があり、おもにカピバラはここで暮らしている。泳ぎが得意で、池の中をスイスイと泳ぐ姿に観光客はくぎづけ。時々クモザルが下りてきて、池のほとりで水を飲んでいく。

「チンパンジーの森」。鉄骨を組み上げた遊具とも森ともいえない空間をチンパンジーが元気よく駆け回っている。そんな様子をチンパンジー館の「スカイブリッジ」から見る事ができる。チンパンジーは好奇心旺盛なので、ここを人が歩くとチンパンジーが人を見にやってくる。ここも至近距離で動物を楽しめる面白い場所だ。

「総合動物舎」。旭山動物園が開園当時からある施設で、キリンやカバ、ダチョウなどなどの草食系の動物がいる。確かに施設は他のものに比べて古い感じはするが、それでも旭山動物園。動物がエサを食べている所を間近に見れたり、モニターを操作したりする装置などで子供にも十分楽しめる工夫をしている。2匹いるキリンものびのびしていて、エサ場の前でじゃれあっている姿を見せてくれた。

つづいてサル山。これは娘がお気に入りのスポット。特に赤ちゃんざるを見つけて、「あかちゃん、あかちゃん」と大はしゃぎ。
大人のボク的には、この哀愁漂うサルがいい。なんだか会社でやらかしたサラリーマンみたいで・・・他人とは思えない。

サル舎にも行動展示がある。通常はサル山の向こうから眺めているだけだが、サル山の底を取り囲むように通路が作られおり、そこから窓越しにサル山を観察できる。窓の前には遊び道具が置かれていて、小さな猿が遊びに来るので、娘も楽しく観察。ケンカをしたり、走り回ったりする野生の姿が間近で見れる。

空飛ぶペンギン!癒しと感動のぺんぎん館

旭山動物園の中でも指折りの人気を誇る施設のひとつが「ぺんぎん館」。「あざらし館」や「ほっきょくぐま館」といった他の人気施設と隣接していて、この付近は大勢の人で賑わう。

ぺんぎん館に入ると、まず出迎えてくれるのが、このぺんぎん館の顔といえる水中トンネル。このぺんぎん館の顔でもあり、ぺんぎん館を人気の立役者となっている。
動物園なのに、まるで水族館のような水中を行くトンネル。中を歩くと、本当に海の中にいるような感覚。ここを縦横無尽に泳ぐペンギンを観察できるわけだが・・・

「空飛ぶペンギン」という表現がよくつかわれるこのぺんぎん館だが、まさにその通り。上を見上げると、まさにペンギンが空を飛んでいるように見える。その姿はとても凛々しく、素敵だ。
空は飛べず、陸上でもよちよちとしか歩けないペンギン。その姿は愛らしいが、ひとたび水の中に入ると、それはまるでロケット。縦横無尽にすごいスピードで、水の中を駆け回る。その姿を「見上げる」と、まさに空を自由に飛び回っているように見える。この水中トンネルは、そんなペンギンの雄姿を存分に楽しめる散歩道だ。

水中トンネルを出ると、今度は水中トンネル自体を見る事ができる。カプセルの中を歩いたり、泳いでいるペンギンにケイタイを向けて写真を撮っている人。水の中ではまるで、ペンギンがカプセルに入っている人間を観察しているかのようだ。これはこれで、人間ウォッチングが面白い。

施設2階にある屋内放飼場。冷暖房完備のペンギンにとっていたれりつくせりの場所。自由に外と出入りできるので、暑かったり寒すぎたりすると、耐えられないペンギンはこの中に入ってくるそうだ。中を見ていると、生まれて間もない赤ちゃんペンギンとその親子。こういった姿を間近で見られたりする。

屋外には大きなプールがあり、ここでペンギンが自由に泳いでいる。この水中にトンネルなどがある。ペンギンが休憩できる岩場のほとんどが人が観察できる場所に設けている。ガラス1枚隔てられた場所に、ペンギンが水の中から上がってくる。そして、のんびりと人の前でくつろぐ。その姿に娘も大興奮。施設の中だけでなく、施設の外でもペンギンを間近で楽しめるのが、ぺんぎん館の魅力だった。
冬になり、雪が積もると、このペンギンたちはここから出て園内を散歩する。夏場は見る事が出来ないが、冬になるとさらにペンギンとの距離が縮まる。冬に北海道に行くことはなかなかないだろうが、機会があれば冬の旭山動物園にも寄ってみたい。

北海道の大地を眺めながらカフェでひと休憩

旭山動物園は正門から東門に行くにつれ、少しずつ山を登っていくようになっている。東門へは急な坂を登るので、シャトルバスも運行している。徒歩では階段とスロープもあるので、シャトルバスに乗らなくてもベビーカーでも問題はない。
東門の前は広場になっていて、旭川の風景を一望することができる。ここには大きな建物があり、カフェやレストランがある。この風景を見ながら食事ができる、なかなかのスポットだ。

モグモグテラスというレストランに入った。ランチというより、すでにおやつの時間になっていたが、この時間でもとても賑わっている。食事をしようとすると、どれも1000円は軽く超えてしまう。夜は旭川のラーメン村に行きたいので、ケーキセット(600円)で済ませることにした。チーズケーキを頼んだが、なかなか美味しかった。
昼前に入園して、閉園まで居たが、全部を回ることができなかった。広すぎる訳ではないが、十分な広さ。動物の数も多すぎる訳ではないが、とても楽しんでみられる場所がとにかく多い。
日本全国から人が訪れるこの旭山動物園は、それだけの魅力があり、そして人出もあった。今回だけでは十分にその魅力を楽しむ事は出来なかった。また北海道旅行に来る機会があれば寄ってみたい。そんな素敵な場所だった。

旭山動物園の宿泊情報

旭山動物園がある旭川市にはシティホテルがたくさんあります。その中でも子連れ大歓迎のホテルがたくさん。たっぷり旭山動物園で遊ぶなら、旭川市内で宿泊をしたいですね。

旭山動物園

住所: 旭川市東旭川町倉沼
電話: 0166-36-1104
営業時間: 夏季 9:30~17:15 (入園16:15まで)
     冬季 10:30~15:30 (入園15:00まで)
休業日: 12/30~1/1、4月・11月に長期休園あり
料金: 大人1000円 中学生以下無料
交通: 道央自動車道 旭川北ICより約10km
JR旭川駅より旭山動物園行バス約40分
駐車場: 700台(無料)、その他有料駐車場多数

【投稿時最終訪問 2011年9月】

シェアする