神戸初日の出【旗振山・初日の出】

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海から一気に山が立ち上がる神戸・六甲山系。都会からもほど近くアクセスも容易なため、海から登る初日の出を拝めるスポットが多く、元旦の朝早くから登山客や観光客で賑わいます。今回紹介する初日の出スポットは、六甲山系の最も西に位置するピーク「旗振山」(252m)です。
駅から近く、始発電車に乗れば、夜間登山やロープウェイで比較的簡単に日の出前にアクセスできる事で多くの人が訪れます。旗振山への登山口は山陽電鉄「須磨浦公園駅」。初日の出のための臨時停車もあり、明石方面からだと5時台、大阪方面からだと6時過ぎに始発電車が到着します。大阪方面からのアクセスだと登山では日の出にはギリギリで、最前列は確保できません。5時から動いているロープウェイに乗るのがベストでしょう。また、須磨浦公園には24時間営業の有料駐車場がありますので、車でアクセスして早くに登山を開始して最前列を確保するのも良いでしょう。須磨浦公園駅から旗降山頂上までは約45分。ロープウェイ駅からも15分。危険場所もなく歩きやすいですが、当然暗闇の中を歩くのでライトは必要です。

ロープウェイで登れる神戸の初日の出

空が明るむ前から旗振山の頂上には登山客が集まり始めており、朝6時過ぎには最前列が埋まります。旗振山頂上では、須磨方面に面した場所なら初日の出を拝めますが、鉢伏山(ロープウェイ駅)に向かう登山道を下りすぎると森に隠れて初日の出が見れなくなるので注意が必要です。

旗降山からの日の出は7時5分頃。水平線ではなく、紀伊半島の山々から登るのでやや時間は遅めです。6時を過ぎたころから少しずつ空が明るくなり、6時半を回ると空に赤く染まっていきます。静かに少しずつ宝石のように輝いていた町明かりが消えていきます。幻想的で美しい空のグラデーションの移り変わりは、初日の出の瞬間をより感動的に演出してくれます。できればこの美しい夜明けも山頂からしっかりと拝みたいですね。

沖合に浮かぶ神戸空港。滑走路にカラフルな灯りが灯り、日の出まで少しずつ明るくなる世界を盛り上げてくれます。朝の早くからも忙しく船が行き来します。この船の上から初日の出を眺めている方もいらっしゃるんでしょうね。

■須磨浦ロープウェイ徒歩すぐのホテル

旗振山頂上からの初日の出

空が一層濃紺から赤く染まっていきます。その瞬間、水平線の上方、茜色と漆黒を別つ山々の稜線から真っ赤な輝きが溢れ出します。ついに初日の出です。その場にいる登山客からも歓声や万歳三唱が上がります。新年になったことを実感する瞬間です。

紀伊山地の高い山々と雲を突き破り、空へと昇ってきた新年の生まれたての太陽。真っ赤な輝きを放つ姿は神々しく、1年で最も感動的な1日の始まりです。

須磨浦を美しく染める初日の出

ゆっくりと太陽は昇り、大阪湾と須磨浦を美しく照らし始めます。万一頂上まで、間に合いそうにないときは、山陽電鉄もしくはJRの須磨駅下車徒歩すぐの須磨海岸からも初日の出からも初日の出は望めます。須磨海岸はとても広いので場所取りも楽。実際に旗降山の上からでも、須磨海岸に多くの人が初日の出を楽しんでいるのが見えました。万が一の保険があるのも、旗振山のメリットであるとも言えます。

新年初めての朝日が美しく海を真っ赤に輝かせます。穏やかな大阪湾に朝日が反射して輝き、朝日に照らされた紀伊山地の山々の姿もはっきりと望めます。ずらりと並んだ定置網や美しい須磨海岸の風景。神戸の都会にほど近い近い場所にいるにも関わらず、これだけ美しい風景を楽しむことができる絶好の展望の山なのです。

初日の出に照らされる明石海峡大橋

旗降山から初日の出と逆の西を望むと、淡路島と明石海峡大橋。朝日に照らされた明石海峡の風景もとても美しいです。夕方はこの旗振山から明石海峡大橋の向こうへと沈んでいく夕日が望めます。大みそかの日に今年最後の太陽を見送るにももってこいの場所です。
さて、山陽電鉄よりJRが都合がいいという場合、JR塩屋駅からも登山は可能です。コースタイムはほぼ同じ45分。ただし、登山口まで住宅街の中の細い道を歩くので、下見・下調べをしておいた方がよさそうです。
また、近年同じ山域にある「鉄拐山」(237m)の頂上の木々が切り払われ、東側の展望が見えるようになりました。旗振山から六甲山全山縦走路を東に約15分の所に頂上があります。歩きやすい道ですが、夜の山道を歩く分鉄拐山まで向かう人は少なそうです。旗振山がいっぱいでまだ時間があるなら、鉄拐山頂上での日の出参拝に向かってみるのもいかがでしょうか。

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