大湯沼・日和山展望台・倶多楽湖

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北海道屈指の温泉地「登別温泉」。地獄谷や間欠泉など、付近には火山の活動の跡が今も多くみられ、温泉独特の硫黄の香りとともに、良質の湯をガンガン湧き出させている。登別温泉に投宿すれば、徒歩で見られる場所も多いが、今回は少し足を延ばして車を走らせることした。

間近で湯煙と噴煙を上げる大湯沼

登別温泉街を抜け、そのまま車を深い原生林の中を5分ほど走らせれば、「大湯沼」と書かれた枝道が現れる。その枝道を下ると、大湯沼にたどり着く。
付近には遊歩道が設けられていて、有料だが、駐車場もある。残念ながらこの日は雨が降っており、帰路の飛行機の時間もあるので、車窓観光にとどめた。駐車場手前の路肩に車を停めて、大湯沼を見学。
付近には硫黄の香りがプンプンと漂っていて、ここが火山の懐である事がよくわかる。そして、この大湯沼は、火山の噴火でできた火口湖である事が、否応なしにでも伝わってくる。

大湯沼の水は灰色に濁っていて、その名の通り、水がら湯けむりが立ち上っている。大湯沼の水は、水ではなく湯なのである。沼のほとりでも所々噴煙が吹き上がっていて、どことなく異世界の雰囲気が漂う。沼の湯は川となって流れ出している。

大湯沼から溢れ出し、流れ出していく「大湯沼川」流れていくのは湯の川。お湯が森の中を流れ落ちていくのだ。途中、「大湯沼川天然足湯」が、大湯沼側探勝歩道の大正地獄谷の近くに設けられている。散策の途中、この川を流れる湯を天然の足湯にして、森林浴をしながら湯の癒しを受ける事が可能。

荒涼とした大湯沼。湯けむりと霧で、その姿は白いヴェールに覆い隠されている。どこか、神秘的に見える。

よく見ると、所々でグツグツと湯が煮立っている。沼の温度は50℃くらいらしいが、場所によっては100℃を超える高温になっている。かつてはこの沼から硫黄を採取していたらしい。
まさに生きる火山がそのまま巨大な沼になった場所。周囲1km、深さ22mのあるその沼は、ほかの温泉では例を見ないくらいの規模で、その迫力には正直、近くにいるだけで圧倒される。

大湯沼を一望できる日和山展望台

大沼池へ続く道から観光道路に戻り、さらに奥に車を進める。少し山を登ると、急に景色が開け、駐車場がある。ここが「日和山展望台」先ほど訪れた大湯沼を展望できる場所だ。

湯けむりと雨煙に包まれるのが日和山。標高は377mと低いが、それでもこの大湯沼を作り出した火山。現在も噴煙を山肌から上げる活火山だ。よく見れば、付近を漂う煙は、この山肌からも激しく噴き出していた。

日和山展望台から見下ろす大湯沼。雲や煙でその姿がほとんど見えないが、それもまた神秘的な風景。晴れた日なら、ここからの展望はとても素敵な風景に違いない。

日和山展望台

住所: 登別市登別温泉町
交通: 道央道 登別東ICより車で約15分
駐車場: 10台

湯けむりと雨煙に包まれるのが日和山。標高は377mと低いが、それでもこの大湯沼を作り出した火山。現在も噴煙を山肌から上げる活火山だ。よく見れば、付近を漂う煙は、この山肌からも激しく噴き出していた。

日和山展望台から見下ろす大湯沼。雲や煙でその姿がほとんど見えないが、それもまた神秘的な風景。晴れた日なら、ここからの展望はとても素敵な風景に違いない。

摩周湖に次ぐ透明な水を湛える倶多楽湖

日和山展望台からさらに車を10分ほど走らせると「倶多楽湖(クッタラ湖)」にたどり着く。直径3kmの火山の噴火でできた湖。周囲8.5km、水面標高258m、最大水深148m。日本一の透明度を誇る摩周湖と同じ、河川の流入・流失がないカルデラ湖。透明度も摩周湖に次いで2位とされる、とても水の美しい湖だ。
残念ながらこの日は雨模様で、その美しい湖の姿を望むことはできなかった。それでも、畔まで来ると、その澄んだ水の美しさはよくわかる。摩周湖と違い、気軽に駐車場からすぐに湖面に下りられるので、北海道屈指の水質の湖に直接触れる事ができる。
付近は観光開発は行われておらず、レイクハウスが1軒あるのみ。クッタラ湖へのアクセスも、この観光道路のみである。それでも手漕ぎボートやスワンボートのレンタルがあるので、この美しい湖面をダイレクトに感じる事ができる。晴れた日ならぜひ、湖の上からその透明度を味わってみたいものだ。
この後さらに観光道路を走る。原生林を行く道はやがて2車線の走りやすい道になり、登別インターチェンジと登別温泉をつなぐ県道に合流する。この日は雨で景色は望めなかったが、静かな北海道の原生林と、その中に佇む湖を楽しむ事が出来た。

倶多楽湖

【登別・カルルスの温泉宿一覧】

住所: 北海道白老郡白老町虎杖浜
電話: 0144-87-3330
交通: 道央道 登別東ICより車で約15分
駐車場: 70台(レイクハウス)

【投稿時最終訪問 2011年9月】

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