フジ観光 【八幡浜ちゃんぽん】
最近世間をにぎわせているB級グルメ。昔からその土地にある大衆的な料理を、ブームに乗らんとばかりに地元の商工会などかよくアピールしている。旅行が大好きな僕にとっては、その土地ならではの食べ物が多くなるということは、旅の楽しみが一つ増えるので、とても嬉しい限り。しかも多くは、観光客向けにPRを大々的にしてくれるので、受入れ体制も整っている事が多い。
さて、今回おとずれたB級グルメは「八幡浜ちゃんぽん」八幡浜市は四国でも湯数の水揚げを誇る漁業の町で、九州との航路基地としても賑わった町。現在では橋で四国も本州と陸続きになったが、それまでは四国の西の玄関口として賑わっていた。
そんな九州との結びつきの強い八幡浜の町で、「長崎ちゃんぽん」が定着し、独自のアレンジがされて多くの市内の店で飲食店で提供されていた。それに目をつけた八幡浜商工会議所青年部が「八幡浜ちゃんぽんプロジェクト」を立ち上げ、現在B級グルメとして猛烈にアピールしている。
今回訪れる店は、おそらく市内では一番八幡浜ちゃんぽんを売り出していると思われる「フジ観光」という店だ。
「フジ観光」は八幡浜港のフェリー乗り場のど真ん前にある店。残念ながら駐車場は無い。すぐ近くに新しくできた道の駅「みなとオアシス八幡浜みなっと」を利用するのが便利。
昭和の香り漂う食堂「フジ観光」
さて、車を停めて港の方に歩く。フェリーターミナルが見えると、その前、商業ビルが並んでいる一角にフジ観光がある。「八幡浜ちゃんぽん」の真っ赤な袖看板が目印。
さて、ここまで来ると気づくが、実のところ八幡浜港はそんなに活気がない。九州の別府・臼杵へ航路を持つ宇和島海運のフェリーが1日に何便も運航されているが、四国を出る手段は現在、しまなみ海道や瀬戸大橋が主動脈になっている。とはいえ、九州に渡る需要はあり、僕も九州に渡るときにはこのフェリーを利用する。以前ほどの賑わいは無く、細々と続いていると言った感はどうしてもぬぐえない。
このフジ観光の建物もそうで、2階の大きな窓の中は電気が消え人気がない。もしかして休み?そう思うが、1階の入口に「営業中」という看板がかかり、扉の向こうに灯りが見える。営業はしているようだ。メディアで時々顔を出しているフジ観光だか、随分イメージは違うように見えた。
店内の様子。「昭和の食堂」というイメージが色濃い。どちらかというと、観光客よりも、港湾関係者やフェリーの従業員で賑わう地元の食堂と言った感じ。座席はこのほかにテーブル席が2席と、座敷席が3つ。
具も量もたっぷりの八幡浜ちゃんぽん
オーダーしたのは「八幡浜ちゃんぽん」(600円)見た目はやさいがたっぷり。そして豚バラ肉もたっぷり入っていてる。具だくさんでとても美味しそうだ。
それではいただきます。鶏ガラ、トンコツをベースに、いりこ、かつおぶしの魚だしをブレンドしたスープは意外なほどにあっさりしている。うす味で塩分もかなり控えめだ。それでいて、タマネギやキャベツから出た野菜の甘みがしっかりと感じられる。そして豚からしみ出した脂が、あっさりなダシにしっかりとしたコクをもたらしている。
あっさりながらも食べ応えを感じる、とても不思議な食感。結構量も多かったのに、ぺろりとスープまで完食。豚に野菜、そして八幡浜の名物「じゃこ天」まで入っていて、栄養も満点。満足いく一品だった。
八幡浜ちゃんぽんで売り出しているフジ観光には、他にもたまごやイカ、エビなどを追加トッピングした「上ちゃんぽん」(700円)あんかけ風にした皿ちゃんぽん(600円)カレーちゃんぼん(650円)やカレー皿ちゃんぽん(650円)などの派生メニューも豊富。お土産用の八幡浜ちゃんぽんも隣接する物産コーナーで販売している。
場所も分かりやすく、お土産も買えるので、八幡浜で八幡浜チャンポンをちょっと食べようかと言った時には気軽に立ち寄れる店。その味も満足。八幡浜で食事をする時の候補としてオススメ出来る店だった。
八幡浜の観光・宿泊情報
八幡浜からのドライブルートとして人気の場所が佐田岬半島を走り抜ける国道197号線(メロディーライン)です。40kmも海に突き出した半島のドライブは両側に海を見下ろす絶景の連続。ドライブの終点、四国最西端の佐田岬からは九州も望める美しい風景です。
佐田岬にある四国最西端の宿「民宿大岩」は、美味しい海鮮がお腹いっぱい食べられると人気の宿。漁師が水揚げしたばかりの新鮮な海の幸を刺身や炉端焼きでこれでもかというほど頂け、しかもリーズナブル。海を見下ろす展望風呂も人気の宿で、ここに泊るためにドライブを楽しむ人も多いのです。
フジ観光
住所: 愛媛県八幡浜市沖新田1583-15
電話: 0894-23-2161
営業時間: 9:00~21:00
休業日: 不定休
交通: 八幡浜港フェリーターミナル前すぐ
座席数: 約40席
駐車場: なし(近隣の市営駐車場を利用)
【投稿時最終訪問 2011年6月】