銭洗弁財天【洞窟の中に湧く泉でお金を清める神社】

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鎌倉観光で神社を訪れるなら、王道は間違いなく鶴岡八幡宮だろう。駅前から賑やかな小町通りを歩いて巡る参拝はとても楽しい。
一方、静かな鎌倉の街並みを散策し、神秘的な参拝ができるオススメな神社が「銭洗弁財天」だ。祠に湧く泉で清めたお金を有用に使えば、商売繁盛するという、なんともありがたい神社である。

洞窟と岩山に囲まれた神秘的な銭洗弁財天

鎌倉は歩いて観光をする人がとても多い。鎌倉駅付近には様々なスタイルで寺社をめぐる人が多く歩いている。
銭洗弁財天へ鎌倉駅を徒歩で出発。鎌倉は山に囲まれた地形だけにアップダウンも激しいかと思っていたがそうでもない。トンネルを抜け、法務局近くの交差点を右折して北上する。
この道は歩いていくには遠く、車で通るには狭いので行きにくそうだ。そう読んで静かな訪問ができるかと思ったのだがなぜか道を行く人が多い。ふと、道脇の神社の看板を見ると、今日は「巳の日」らしい。銭洗弁天は巳の日にお参りをすると特に御利益があり、多くの人が訪れるそうだ。
歴史を感じられる静かな住宅街を歩いていくと、突然急な登りになる。山を切り通したかのような道を登ると、銭洗弁財天に到着した。時間にして徒歩で20分のウォーキングだ。

ここが「銭洗弁財天」の入口。鳥居の後ろには岩に掘られたトンネルがあり、ここから境内に向かう。とても神秘的に感じる。

トンネル内から望む境内。暗いトンネルの向こうには、鳥居が連続して道をつくっている。まるで神の世界へと赴くようで、とても身の引き締まる思いだ。

トンネルを抜けると、岩山に周囲を囲まれた境内に到着する。その雰囲気はまるで、秘境の山寺のように感じられ、神秘的だった。本宮の奥には岩に大きな穴が開いていて、多くの人がその穴の奥の暗闇へと消えていく。
参拝は100円で線香・ろうそく・ざるを社務所で受け取る。まず線香を供えて、その煙で身を清める。ろうそくが3本あるので、境内にある3ヶ所の社に灯してお参りする。崖の岩肌から滝が湧き出し、池になっている神秘的な社もあり、参拝するたびに心が清められていく気分だ。

洞窟の中に湧く泉でお金を清める

そして最後に真っ暗な洞窟の中へと入り、奥宮へ参拝する。洞窟の中には千羽鶴がいっぱいぶら下がっている。
奥には祠が祭られていて、その天井は穴が開いていて、地上から光が降り注いでいる。洞窟内でスポットライトを浴びたような祠の姿はとても神々しい。そしてその足元には湧き出した水が泉になっている。

さて、僕も銭を洗うことにする。財布の中に入っている小銭を全部ザルの中にいれ、冷たい水の中に入れる。そしてザルで掬うように、じゃぶじゃぶ。。。
これでお金が清められた。このお金をきちんと大切に使えば、倍になって帰ってくるそうだ。しかし、1000円ちょっとのお金が倍になって帰ってきてもなぁ、と思っていると・・・
横にいた老夫婦がなんと万円札を5枚ほど洗っている。
「札洗うかよ?」正直驚いたが、結構お札を洗っている人がいる。確かにリターンは大きいだろうが、札を破いてしまうというリスクも大きい。ハイリスクハイリターンなお参りではある。それに洗うのは銭であって札でも御利益があるのかな?
そんなことを思いながらもハンカチで清めた小銭をふき取る。老夫婦は僕の横で清めた万札の始末にとても困っていた・・・
僕はこの清めた小銭はこの旅の旅費に使うつもりだ。値段以上のいい旅ができることに願いを込めて。

銭洗弁財天

場所:神奈川県鎌倉市佐助2-25-16
電話:0467-25-1081
交通:JR横須賀線鎌倉駅から徒歩20分
駐車場:約10台・無料
参拝料:無料
時間:8:00~17:00(巳の日は6:00~)
休み:無休

【投稿時最終訪問 2008年2月】

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