小樽市総合博物館運河館

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小樽運河で有名な北海道の小樽は江戸時代後半からニシン漁、明治時代には北海道の玄関の港町として栄えた町で、多くの銀行の支店が開かれ、今も重厚でレトロな洋館が多数残っています。そんな小樽の歴史や自然を、明治26年に建てられた「旧小樽倉庫」を利用した資料館が「小樽市総合博物館運河館」です。

重厚でレトロな石造りの建物の博物館

運河館の建物は、倉庫として明治26年に建築され、穀物や海産物などを保管していました。建物は木造の外壁に軟石を張り巡らせた小樽の倉庫建築独特の様式。北海道では珍しい瓦ぶきの屋根で、大きなシャチホコが和洋折衷のイメージを醸し出しています。

小樽の開拓の歴史がリアルに感じる展示

「第一展示室」には近世末から近代の小樽の発展のあゆみをテーマに様々なものが展示されています。江戸時代に小樽と本州を結んだ北前船の歴史や資料、アイヌ時代からの小樽の風景の変遷をさまざまな角度から紹介しています。貴重な資料や古写真、古地図はデジタルデータ化されており、館内備え付けのパソコンで検索・閲覧することができ、有料のプリントアウトサービスも行っています。

小樽は江戸時代後半に始まるニシン漁業と、明治時代の港湾整備によって発展した街です。明治から大正にかけては、北海道の玄関であり、また北海道の経済・金融の中心でした。かつて使われていたニシン漁の漁具がズラリと展示されています。

館内の一角には、小樽が最も華やかであった大正時代の町並みが再現されています。重厚で上品な店構えは、当時の小樽の繁栄を感じられます。

昭和時代の黒電話よりさらにレトロな電話があります。ハンドルを回しながら会話をする電話で、実際に離れたもう一台と話ができます。スマホの方が複雑なのに、アナログでレトロなこの電話のほうがなぜ話せるのか不思議に思えてしまいます。

レコードや蓄音機、タイプライターなど当時の最新技術がずらりと展示されています。当時の店頭にこれだけのものが並んで売られていたかは不明ですが、舶来の高級な逸品を求める富裕層も当時の小樽には多く住んでいたのでしょう。

第一展示室から中庭を通り抜けて、次の第二展示室へと移動します。四方をレトロで重厚な石壁に囲まれた中庭は、異国風情にあふれた滅多に見ることがない風景。運河館の見所でもあります。

小樽の豊かな自然や古代遺跡も充実展示

第二展示室では小樽に生息する動植物や豊な小樽の自然を紹介しています。かつては多くの人が住み、活発な経済の町だった小樽ですが、そのすぐ横には大自然が手つかずのまま残っています。

小樽の縄文時代の遺跡についても詳しく説明がされています。極寒の大地に縄文時代に人が住んでいたのには驚かされます。出土した土器などの展示や、当時の火起こし体験コーナーなど、楽しく歴史を学ぶことができます。小樽運河のすぐそばにあり、低価格ながらも充実した展示を見学できる運河館。歴史があり立派な建物自体も見所なので、時間があれば運河観光と一緒に是非立ち寄りたいスポットです。

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小樽市総合博物館運河館

住所: 北海道小樽市色内2-1-20号
電話: 0134-22-1258
営業時間: 9:30~17:00
休業日: 12月29~1月3日
料金: 大人300円、高校生150円、中学生以下無料
交通: JR小樽駅より徒歩10分
駐車場: 20台(無料・北へ100m、旧大家倉庫横)

【投稿時最終訪問 2018年3月】

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