石畳清流園 【日本の農村原風景】

最終更新日

Comments: 0

美しい日本の風景が今も残る愛媛県内子町。内子町の山の上に広がる石畳地区には美しい日本の農村風景が広がる。そんな日本の原風景を濃縮させた場所が「石畳清流園」だ。特に桜の季節には「石畳の枝下桜」とあわせて美しい日本の春の美を日本を味わえる。

桜が咲く春が最も美しい石畳清流園

里の中心から山道を車で少し走らせると、突然美しく色鮮やかな場所に出た。菜の花の絨毯の上に何本もの桜が突き刺さっている。とても鮮やかな春の彩りの共演。思わず車を停めてこの桃源郷へ立ち入ってみたくなる。ここが目指していた「石畳清流園」の入口だ。車を10台ほど停められる駐車場があるので、車を止めたらゆっくりとこの美しい桃源郷を思わせる風景を楽しむ。

水車小屋や屋根つき橋が残る日本の農村風景

清流園の中には川の流れる心地よい音に、ゴトンゴトンという木の音が響く。そして時々、ザザザザーと水が流れ落ちる音もする。その音の主は、清流のほとりに建てられた水車小屋。ここ、石畳清流園には3つの水車小屋が点在する。小屋の中に入ることもでき、その中では水車を使った昔ながらの精米の様子を見学することができる。

石畳清流園には、内子地方に数多く残る「屋根付き橋」が復元されている。通行はもちろん、農作物や農機具の倉庫や地元住民の寄り合いの場にも使われたという橋。こういった素朴な日本の源風景の中には溶け込むようにとても良く似合う。

ここにある水車小屋はすべて復元されたもの。かつて、この川には30を超える水車がゴトゴトという音を谷に響かせていた。わずかな水力で大きな力を生み出す、農村の科学だった水車。しかし、電気の普及とともにその姿は消すことになった。だが、熱で変質しないおいしい米の精米、そして村おこしを目指して、この水車小屋が地元の人の手で復活した。何十年もブランクがあった水車は、人々の記憶の中からその姿を蘇らせ、当時と変わらぬであろう音を今の里に響かせている。

清流園の中には東屋とトイレも完備されている。特に春には、菜の花と桜が付近を美しく彩る。東屋の中で弁当を広げれば、気分は野良作業の途中に一服入れる昔の人。日本の美しい春の里山の風景は、まさに日本の原風景。どこか懐かしい、それでいて新鮮な、水車が時を刻む桃源郷の風景にしばし時を忘れていた。

石畳清流園では古民家で宿泊も可能

石畳清流園には囲炉裏端のある古民家で宿泊ができます。山菜などを使った田舎料理で素朴なもてなし。日本の原風景でのんびりとできる素敵な滞在が楽しめます。

石畳清流園

場所: 愛媛県内子町石畳
交通: 松山自動車道・内子五十崎ICより車で約30分
駐車場: あり(無料・約10台)
付帯設備: トイレ、東屋

【投稿時最終訪問 2008年4月】

シェアする