塩屋カントリークラブ【神戸外国人居留地のレストラン】

神戸市垂水区にある「塩屋」は神戸市にありながら漁業の町で、駅前には車も入れない細い路地と昔ながらの店が続いている。そんな昭和を思わせるもうひとつの塩屋の顔が外国人居留地を初めとした高級住宅街。それが昭和初期に開かれたイギリス人居住地区「ジェームス山」だ。塩屋の山の手にあたるジェームス山には、現在も外国人向けの豪邸が建ち並んでいる。庭付き、暖炉つき、ガレージつきのまるで海外の郊外の一戸建てが何棟も立ち並ぶ町並みはもはや異国。日本に滞在する外国人でも、セレブな方々が住む場所だ。

外国人居留地の社交場はまさに異国

そんなジェームス山・外国人居留区の社交場が「塩屋カントリークラブ」だ。外国人向けのカルチャースクールやテニス、プールなど、日本とは思えない異国の空間。しかし、そんな異国のセレブが集う社交場のレストランは密かに一般開放されている。大々的には宣伝されていないが、レストランの案内板が敷地前に出されている。一般人も、普段着で美味しい食事が楽しむ事ができる。

塩屋カントリークラブの駐車場。建物前の駐車場スペースにはレストラン客は駐車はできない。建物のすぐ北にある、テニスコート用の駐車場を利用する。

塩屋カントリークラブの建物に入るとすぐそこにレストランの入口。プライベートな施設ながら、営業中を示すブラックボードとメニューの表示。ワインの空き瓶をディスプレイしていて、一般客もウェルカムな雰囲気は感じられる。

一般客はレストラン以外には入れないが、レストラン以外にもホールなどの社交場としての施設や部屋がある。リゾート地の管理棟のような雰囲気だ。

ロビーにはカルチャースクールや催しなどのお知らせが英語で掲示されている。シーズン中は神戸らしく、阪神戦の予定や結果までもが英語で掲示されていた。日本のプロ野球が英語で書かれるとこうなるのかと興味深い。
また、以前にジェームス山に住む外国人が、このカントリークラブで一般客むけにフリーマーケット開催したことがある。おおよそのものは日本で購入されたものだが、海外の絵本やオモチャなど日本のフリマでは見ることのできない品物も多数。何より外国人と値段交渉したり、会話したりできる機会はなかなかない。普段は入れないクラブのホールでフリマは開催され、ホールの外では優雅で広いプールで悠々と泳ぐ外国ファミリーの姿も。まさに異国の高級住宅街に招かれたような、そんな気分。ちょっとした海外ステイの気分を味わえた。

落ち着いた社交場レストランで頂くこだわりのランチ

レストランの内部。落ち着いた大人の雰囲気で、暖炉もあり、冬には火が灯る日もある。広々としながらも席数は少なくし、ゆったりとしている。平日でも付近の主婦の社交場となっており、予約をしないと入れない事もしばしば。異国を思わせる優雅な空間での食事は、とても豊かな気分になる。スタッフの対応も非常に洗練されており、料理の説明もきちんとしてくれる。高級イタリアンと言ってもいいほど、上質なサービスにあふれている。

オーダしたのはランチパスタセット。まず、前菜のサラダ。とにかく手が凝っていて、ボリューム満点。ホテルのレストランで頂くような、上品で洗練された美味しい味。

ランチはパスタランチをオーダー。パスタは3種類からチョイスできる。パスタの量も見た目以上にあり、麺ももちもちの食感で食べごたえがある。ピリッと辛みの中に甘味も感じられる上品な味付けでとても美味しい。パンもできたて。手にした瞬間、びっくりするくらいふわふわ。ゆっくりと割ると、中から香ばしい香りが溢れ出す。甘くて香ばしいパン、何個でも欲しくなる。

カントリークラブの定番パスタが渡り蟹のトマトソースパスタ。こちらもモチモチの生パスタを濃厚で芳醇ななソースで楽しめる。

食後にはコーヒーか紅茶で余韻を楽しみながら寛げる。選べる砂糖の種類も複数で、紅茶のミルクもちゃんと温めて出してくれる。ちょっとした気遣いが、上品な時間を演出してくれる。さて、気になる値段だが、パスタランチは1400円(税別)味も雰囲気も高級なのにこの値段。海外セレブを味あわせてくれる至極のランチがこの値段とはかなり驚きの安さ。異国情緒を上品に楽しめる隠れた名店だった。

塩屋の観光・宿泊情報

塩屋カントリークラブで異国情緒を満喫したならば、宿泊は近くの「舞子」がオススメ。淡路島を眺め、海沿いや丘の上にリゾートホテルが立ち並ぶ、神戸を代表するリゾート地のひとつです。ジェームス山に住んだ外国人が愛した景色を眺めながら滞在できるホテルは、至極の時間を過ごせます。

シーサイドホテル舞子ビラ神戸

posted with トマレバ

兵庫県神戸市垂水区東舞子町18-11