八方池【子連れで目指す天空の池・白馬八方尾根自然研究路】

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美しい高山植物が咲き誇り、夏なのに真っ白な雪が残る山々。雲上の美しい山々の姿を映した美しい天空の池として人気のスポットが、長野県・白馬八方尾根の中腹、標高2060mにある「八方池」です。熟練の登山者でないとたどり着けないようなアルプスの風景ですが、登山初心者や子供でもゴンドラやリフトを使えば1時間30分の山歩きで八方池には訪れる事ができるのです。夏休みの思い出作りに親子で挑戦してみませんか。

八方アルペンラインを使って一気に雲上の世界へ

八方池への登山は「八方アルペンライン」を使います。ゴンドラやリフトを乗り継いで約40分で標高1,830mの八方池山荘へアプローチできます。たどり着いた八方池山荘はまさに雲上の世界。下界は雲に覆われていても山の上は晴れているなんてこともよくあります。

標高1400mの兎平までゴンドラリフトアダムでホテル街から快適にアクセスできます。兎平にはアウトドアテラスやレストランなどがあり、登山以外にも観光客が訪れる高原観光スポットになっています。

八方池にはゴンドラリフトから歩いて1分ほどの所にあるアルペンクワッドリフトでさらに山の上を目指します。

■兎平までのゴンドラリフトアダムはこちら

アルペンクワッドリフトは4人乗りの大型リフト。7分で標高差280mを一気に登ります。冬はスキー場となる高原は、雲がなければ北アルプスの山々を眺める大展望が見事です。ちなみに今にも雨が降りそうな曇天ですが、雲の上は晴れ空です。山の天気はよく変わると言われますが、雲の上に頭を出すような山はまさにその通りです。

アルペンクワッドリフトは標高1680mの長野オリンピックスタートハウスに到着します。ここはその名の通り、長野オリンピックのスキーのスタート地点となった施設で、「カフェ&レストラン ピラール」というお洒落なイタリアレストランがあります。山の上からの絶景を眺めながら、シェフが丁寧に作る料理は大人気で、まさに山の上の贅沢を楽しめるレストラン。「雲海デッキ」という施設もあり、ここにも観光客が足を伸ばしています。

ここでもリフトの乗り換えです。歩いて1分ほどで最後のリフト「グラードクワットリフト」がありますが、鎌池という湿原の脇を通ります。霧が出ていると何もないように見えますが、晴れだととても美しい場所。高山植物も多く、ついつい足を止めてしまいます。

グラードクワットリフトは4人乗り。5分で標高差210mを一気に登ります。スキー場なので付近に草木はありませんが、リフト終点付近で高木が自生できなくなる森林限界を超えます。晴れていれば、正面には今から登る八方尾根の美しい風景を望めます。

グラードクワッドリフトを降りると標高1830m。スキー場の最上部であり、登山の世界の入口です。すぐ目の前には八方池山荘があります。山小屋としては珍しく年中無休で大浴場もある施設。いくらリフトで下界とつながった場所とはいえ、雲の上の世界では何かあった時にとても頼りになる施設です。トイレ、食堂、売店も備えているので、ここから八方池に向かう前には立ち寄って準備をしておきましょう。

雲の上の世界へと子供と一緒に登れる八方尾根

登山道脇には高山植物がいくつも美しい花を咲いています。子供連れなら夏休みの自由研究で高山植物を観察もオススメです。しかし、あまりにも熱中すると下山の時間がおしてしまうので、ほどほどに・・・

標高2696mの唐松岳から四方八方に尾根が延びていることから名付けられたという「八方尾根」沿いに、リフトの頂上にある八方池山荘から八方池までは「八方尾根自然研究路」が続きます。木道や木の階段でしっかり整備されているので初心者や子供でも天気が良い日なら比較的安全に登山をすることができます。

登りは石神井ケルンがある右側のコースで第二ケルンを目指し、下りは第二ケルンから木道が続く比較的なだらかな左側のコースで下山がオススメです。

八方池山荘から少しだけ登ると急に明るくなり、雲の上に出ました。当日の天気予報は晴れ、朝には白馬岳もはっきりと見えていたので、どこかで雲の上に出られると思っていましたが、比較的すぐに出ることができました。

雲の上から見下ろすのは森林限界を越えた荒々しい谷。遥か下界まで続く谷は山の水を集めて北アルプスの東側を沿って流れて日本海へと注ぐ姫川へと流れ込みます。ここが水が流れ出す最初の場所のひとつなのです。

雲が少しずつ引いていき、大展望が眼下に広がっていきます。今、雲と同じ高さにいるのです。雲の上に乗るという事に近い体験を子供に味わってもらうことが出来ます。

途中にある石神井ケルンは絶好の展望と休憩所

石が多いも登りやすい山道で標高差100mほど登ると、標高1974mの「石神井(しゃくじい)ケルン」に到着します。この付近は広く腰をかけられるベンチや岩があるので、休憩やお弁当等にも最適な場所です。

ケルン付近ではほぼ360°の美しい北アルプスの風景を見渡すことができます。

石神井ケルンは白馬三山の絶好の展望台で、夏でも雪が残る雪渓を抱いた標高2900m前後の白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳が目の前に雄大にそびえる北アルプスの素晴らしい風景には感動します。

八方池までは森林限界を越えた高山ハイキング

白馬岳の美しい姿を眺めながらの休憩を終えたら再び出発します。石神井ケルンから先は登りはやや緩やかになります。

八方池までは背の高い木が生えない森林限界を越えた風景が広がります。通常なら森林限界をまだ越えない標高ですが、八方尾根の特殊な地層のため高木が根を張ることができず、普段の山登りでは望めないアルペン的な景色を堪能することができます。

標高2005mの第二ケルンに到着すれば、標高2060mの八方池まではあと少し!

第二ケルンの手前にはコース上唯一のトイレがあります。八方池でゆっくりする時にはトイレがありませんので、ここを利用しておきましょう。

「もうすぐだよ、がんばれ~」

そう、目の前にある八方ケルンが言っているようにも見えます。小学生の子供連れだとこの辺りが一番体力的に厳しいところ。腰を下ろせる場所もあるので、最後の登りの前に少しゆっくりしましょう。

八方ケルンを越えると、尾根筋がなだらかな丘陵のようになります。八方池への登りはここで終了。木道を少し下ると八方池の畔に出ることができます。ここからは白馬三山をはじめ、八方尾根が続く唐松岳を一望することができます。

雲が目の前を飛ぶ天空の池「八方池」

八方池山荘より約230mの標高を登り、ついに八方池に到着です。登った距離は短くても標高が高い分体力は大きく使います。その分この八方池にたどり着いた時の感動はひとしおでしょう。

八方池は山に積もった大量の雪が土砂を押し流し、その土砂が堆積してできた池。流れ込む川は無く、雪融け水や雨水を湛えた驚くほど透明で美しい池です。深い所で水深は4.4mもあります。

八方池は畔を一周する遊歩道があります。白馬連峰を背にした八方池のベストビューポイントにはウッドデッキも組まれているのでゆっくりと休息することができます。子供と一緒に美しい風景の中でお弁当を頂くのも素敵な時間です。

風がなければまるで鏡のようになる八方池の水面。青空の鏡像を映す水面は、美しい山岳風景をつくりだしてくれます。

八方池の北側からは白馬岳の美しい姿が望めます。雲を纏って全貌を望むことはできませんが、低い山では見られない圧倒的な風景。そしてその姿は八方池に映って神秘的な光景を織り成してくれます。

八方池の北側には小さな池塘があり、その後ろにそびえる白馬三山とのコントラストが見事。まさにアルプスと言える、高い山そのものの風景です。

八方池からも遠く戸隠や妙高の山々を望むことが出来ます。感動的な山の風景です。

空を飛ぶ雲が手が届きそうな距離で水面に映り込み、神秘的な風景を見せてくれます。

真夏にも関わらず雪が残り、雪融け水が小さな滝となって険しい山肌を流れ落ちていきます。暑い中に雪が残る風景には、子供はとても不思議に思うようです。

八方池の南側には、ベンチやウッドデッキがあります。八方池の向こうに青空や白馬岳を望む絶景スポット。ここでゆっくりとくつろいで、天空の池の景色を堪能しましょう。

空の中に島が浮かんでいるかのように見える八方池の神秘的な姿。天空の城ラピュタを思わせる、ありえない美しさです。ここまで登ってきた甲斐があります。

雲上に浮かぶ白馬岳と八方池の美しい風景を一望

 八方池を周遊し、湖畔でゆっくりしたら、頭上の尾根筋にある第三ケルンまで少し登りましょう。第三ケルンからは白馬岳を背にした美しい八方池の全貌を見下ろすことができます。

第三ケルンからは見下ろす雲海は見事。まさに雲の上にある天空の大地にやって来た気になります。気分はもうアルピニストです。

第三ケルンからさらに美しい風景を求めて山の上に行きたくなりますが、八方池から先、唐松岳への登山道は最低限の整備しかされていないため、本格的な登山装備と経験が必要になります。子連れ登山ならここで引き返します。

第三ケルンから少し場所を変えて八方池を見下ろすと、空を背にした八方池を見ることができます。空を映し、雲が下を流れる八方池の風景はまさに空に浮かぶ天空の池。あまりもの幻想的な景色には言葉を失います。八方池の手前にも小さな池塘があり、木道で八方池に行くとついつい到着したと勘違いしてしまいます。

八方池の向こうには雪と雲を纏う白馬三山の雄大な姿。普通の山登りでは決して見ることができない大自然の風景に感動すること間違いありません。

八方池の周辺は森林限界を超えた尾根上でも歩きやすい道になっています。あまり長くいると天気の急変やリフトの終了時刻に間に合わないなどのリスクが出てきます。余裕を持って下山を開始しましょう。

遠回りも歩きやすい木道ルートで下山

下山は第二ケルンから登りとは違う木道のルートで下りましょう。登りは白馬三山を眺めるコースでしたが、下りは五竜岳、鹿島槍ヶ岳という北アルプスの稜線や下界の白馬の町など違う風景を眺めることができます。

また、下り道の途中にはテーブルベンチがたくさんある休憩スポットもあります。雲上でランチをガッツリ楽しみたいときは、登りもこのコースで来るのが良いでしょう。

登りに使ったルートは石が多く下りはとても歩きにくくなります。距離は長くなりますが、緩やかに木道が続くルートはとても歩きやすく、疲れた子供でも安全に先に進めることができます。

最後は雲の下にある下界を眺めながらの下山。この頃にはこの絶景も見慣れた子供は足早に帰路を急いでくれるでしょう。

登りよりも随分と早く、リフト乗り場まで戻ってきました。リフト乗り場近くは石が多い下り道。疲労した足腰には最後の試練となるので気を付けましょう。

遠くには戸隠の山々を望み。一面の雲海が広がる雲の上の世界はとにかく絶景。残念ながらここからリフトで雲の下に下山です。また真っ白な雲の中をリフトで進むことになるので、最後にこの絶景、目に焼き付けておきました。

八方池登山について

八方池までの登山道はしっかり整備されていますが、ここは標高2000mを越える雲上の世界です。山の天気は急に変わります。夏の晴れの日でも必ず防寒具とレインウェアは持参してください。午後になると雷雲が発生する可能性が高くなるので、朝早くのリフトで出発するようにしましょう。

また、眩しい太陽の光が注ぎ美しい北アルプスの風景を照らし出します。太陽が近いので、空気は涼しくてもその日射しは強烈。帽子や日焼け止めなどの紫外線対策はしっかりとして登山にいどみましょう。

八方池登山に便利なリフトすぐのホテル

八方アルペンライン

住所: 長野県北安曇郡白馬村大字北城4258
電話: 0261-72-3280
料金: 八方ゴンドラリフト「アダム」往復 大人1780円、子供950円
   八方アルペンライン通し券 往復 大人2900円、子供1750円
休み: 期間中なし(天候により運休あり)
期間: 6月初旬~10月下旬 (グリーンシーズン)
営業時間: 8:00~17:00 (夏期間早朝運転あり)
交通: JR白馬駅より車で約7分
駐車場:150台(1日600円)
    近隣の八方第3駐車場は無料(徒歩約15分・200台)

【投稿時最終訪問 2017年8月】

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