古岩屋温泉・国民宿舎古岩屋荘

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「四国の軽井沢」
そう呼ばれるのが愛媛県久万高原町。瀬戸内海に面する海の町、松山市から一気に立ち上がる標高700mの峠を越えるとここにたどり着く。滅多に雪の積もらない松山市でも、この久万高原町から降りてくる車はたっぷりと雪を積んでいるのが面白い。
そんな高原の町に湧く湯がある。それが「国民宿舎古岩屋荘」である。

無数の穴が開いた巨大な奇岩「古岩屋」

国民宿舎古岩屋荘の前には「古岩屋」という巨大な岩石が鎮座しめいる。国の名勝に指定されている約4000万年前の地層が残る奇岩で、高さ100m。この地域では貴重な高山植物が岩肌に自生している。その岩肌には侵食で大小多数の穴が開いていて、中には生活ができそうなくらいの大きいものもある。
古岩屋の下には川が流れ、深い自然があふれている。自然の中に身を置きながら眺める巨大な奇岩は、相当な迫力と感動がある。
周辺には「四国のみち」があり、自然の中を歩くこともできる。ここをベースに自然を散策してみるのも良い。

シンプルでひなびた岩風呂で秘湯気分を満喫

さて、古岩屋の自然を楽しんだら、国民宿舎の温泉を頂こう。日帰り湯として温泉が利用できる。
国民宿舎は標高500mの山中にある。四国霊場の大宝寺や岩屋寺の中間に位置し、参拝の宿泊や昼食に便利。時折歩き遍路の方が、この前の道を歩いていく。また、石鎚山にも程近いので、マイカー登山の基地や、登山後に汗を流す温泉としても便利だ。
ロビーで入湯料を払い、中に入る。300円は安くて助かる。僕は石鎚山に登った後、よくここで汗をながしている。更衣室には衣類のロッカーはないが、貴重品用のロッカーがある。

温泉はとてもシンプルに岩風呂が1つだけ。しかし、自然石をふんだんに使って作られた岩風呂はなかなか味わい深い。
お湯は循環式だが、湯量もとても豊富で気持ちよい。小さな窓があるだけの浴室は閉塞的であるが、それが岩風呂の秘湯的な雰囲気を高めてくれている。
宿の施設も一昔前のものでやや古い感じではあるが、逆にそれが懐かしい感じで趣がある。風呂上りの休憩スペースからの「古岩屋」の眺めは良く、下から眺めるよりも岩肌に無数の穴が開く巨岩壁の様子がよくわかる。
いっぱいの自然と巨大な奇岩の元で楽しむ、どこか懐かしさを感じる温泉でした。

古岩屋温泉 国民宿舎古岩屋荘

場所:愛媛県上浮穴郡久万高原町直瀬乙1636
電話:0892-41-0431
交通:松山自動車道・松山ICより約1時間
開業:昭和49年
料金:300円(小学生150円、幼児100円)
温泉:アルカリ性単純冷鉱泉/循環式・加温
営業時間:12:00-20:00
定休日:無休
駐車場:30台
ロッカー:有(無料・100円リターン式)
付帯施設:宿泊施設
無料設備:シャンプー・ボディソープ・ドライヤー

【投稿時最終訪問:2007年7月】

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