やまうち【薪で茹でる人気の讃岐うどん】
今回のうどんツアーの2軒目は「やまうち」。ここも映画「UDON」に出てきた人気店。この「やまうち」は映画では、場所のわかりにくい讃岐うどん店を探すことが醍醐味であるとされた場所。車に乗ってユースケ・サンタマリア、小西真奈美がトータス松本の適当なナビで向かううどん屋がここだ。
知らなければ絶対行かない有名なやまうちの案内看板
映画にも出てきた看板。各ガイドブックでわかりにくい店の象徴として取り上げられているのをよく見る。ある意味、さぬきうどんの看板で最も有名なものかもしれない。手書きの味のある看板はブームの前からある様子。しかし、何もないの山間の田園地帯を通り抜ける県道で、踏切の向こう側に地味に出された看板。普通は気付かないし、気づいても失礼だが、食べに行こうとは思わない。この看板の先にあるのが、とてもおいしい超人気店とは、知らない人が見ても絶対にそう思わない。行こうと思わなければ絶対にたどり着けない、本当にどこにあるのかわからない店だ。
薪で茹でる人気の讃岐うどんが美味しい!
看板の矢印の示した方向に向って山の中に入っていく。急勾配の坂を登り、本当に店があるのかと半信半疑に進む。しかし、道の途中に設けられている臨時駐車場が、この先に人気店がある確かな証拠。坂を登り切ると、竹やぶの中にそのうどんやは静かに待っていた。何でこんなところにうどん屋があるんだ?本当にそう思う不思議な佇まいだ。
わかりにくい場所にあるとはいえ、ここは人気店。すでに車が何台も止まっている。しかし土曜日とはいえ、まだ11時前。まだ人は少なく、すぐにうどんにありつけそうだ。
店先には大量の薪が積み上げられている。この店の特徴は、薪で茹で上げるうどん。薪の強い火力を使い、ゆで時間は短め、最後は冷たい山の水でうどんをしめる。それが独特のうどんのコシを生み出すこの店のこだわり。
オーダーしたのは、「ひやあつ」(小・200円)そして人気のゲソ天(120円)も外せない。
さあ、熱く短時間で茹でられ、冷たく一瞬でしめられたうどんを頂く。一瞬で熱を伝えるためか、うどんの形は少し平たくなっていて、角もしっかりとしている。口に入れた瞬間、その独特の歯触りには驚く。まさに鍛え上げられた筋肉質なうどん。「どうだ、まいったか」そう言わんばかりに口の中でプチプチと弾ける。やはりこだわりの作り方。麺にもそのプライドとこだわりの魂が乗り移っているようでとてもうまい。
そして何より、この自己主張の強い麺の相棒として、それ以上のインパクトを口の中に放り込んできたのはダシ。とにかく味が濃くて深い。昆布とイリコをたっぷりと使っているそうで、この味はなかなか出せるものではない。たぶん、ダシだけでもどんぶり1杯飲み干せそうなほどの美味しさだ。これは今までめぐったうどん屋の中でも一番おいしいダシだ。生醤油うどんも好きだが、この店は絶対にダシは外してはいけない。
さて、次にこの店の情報を見ていると絶対に食べろとされているのがこのゲソ天。どんぶりと比べてみてもわかるのだが、とにかくデカイ。これで120円は激安だ。さっそく食らいついてみると、カリッと揚げられた衣の中にはゲソが2本もしっかりと詰まっている。衣につけられた下味もとてもおいしく、これは確かにいける。うどんとの相性もばっちりで、これは隠れた主役だ。
里の山の中でこだわりの技を守り続けるおいしいさぬきうどん店。まさに偶然ここに行きついたのなら、「幻の名店」とだと感じざるを得ないであろう、おいしさとロケーションだった。
讃岐うどんめぐりの観光と宿泊情報
讃岐うどんめぐりで温泉を楽しみたいならオススメの宿泊地は「琴平温泉」です。金毘羅山の山麓に多くの温泉宿が軒を連ねており、付近は讃岐うどんの名店が集まる地域。うどんでお腹を膨らませたら、ゆっくり温泉と金刀比羅宮への参拝をするのも良いですね。
やまうち
住所: 香川県仲多度郡まんのう町大口1010
電話: 0877-77-2916
休み: 木曜
営業時間: 9:00~16:00
交通: JR土讃線黒川駅から徒歩20分
メニュー: うどん・小200円、大300円、特大400円
かけ・しょうゆ・ゆだめ
あつあつ・ひやあつ・ひやひや
天ぷら100~120円
【投稿時最終訪問 2008年5月】